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ご先祖様のお話

身近なご先祖

それは

両親

父は今年13回忌だった

母は92歳で健在 

母の両親は

四国の出身

そのまた親も四国の出身

私のひいおじいちゃん

曽祖父は長男で

お金持ちのぼんぼんだったが

働くことが嫌いだったらしく

お嫁さんの

ひいおばあちゃんは

苦労したらしい

その昔

四国の造り酒屋だった

酒蔵で

仕込みを担っていた

一人の職人がいた

ある年

仕込んだ酒が

腐った

2年目、3年目

続けて腐った

造り酒屋は

もう

商売を続けていくことが
出来なくなった

今で言う

スパイ?

恨みなのか

潰しにかかったのか

幼かった曽祖父は

その時のことを

人がどんどん訪ねて来て

何やら騒がしい日々

幼心に

いつもと違う

何かあった

と、感じたと話す

母の曽祖母は

村長さんの娘だった

この当時

ご馳走だった

卵かけご飯を

一人ひとりのお膳で

食べさせてくれた

頭の良い

おばあさんだった

太平洋戦争

これが運命を変えた

92歳の母が言う

戦争は絶対にしてはダメ

若者の命が奪われる

どうか平和が続きます様に

空襲警報で

防空壕に入った事

焼け野原になった日本

「あんたたちには分からないやろう」

「戦争の悲惨さ」

「10代で戦地に行って

若い命が奪われたんよ」

「最後には

原子爆弾が落とされた」

四国に疎開した母は

生きることが出来た

7月で92歳になった

母は言う

今の世の中

きな臭い

「若者よしっかり生きろ!」


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