母の教え

昨日、(あ、もう一昨日だ)、MY LIFE is MY MESSAGE2020の2日目、青山からの配信を見た。この企画は震災後ずっと続けられているもの(詳しくは調べてください)。これがきっかけで、たくさんの音楽お友達ができました!感想を書きます。

おおはたさんは山口さんとのユニットで知って、それからアルバムを聴いてて、すごく好きになりました。特に、ヒロで録音されたアルバムは大好き!ギターがめちゃくちゃうまい!!
今回も本当に優しい音楽で、特に、ガスコンロをかちちちぼっ、て点ける歌がとてもいいです。ほっこりしました。生でまた、聴きたいです。

そして、この企画ではもうすっかりおなじみのチャボさん。ジョンレノンの命日ということもあって、関連する曲をいろいろやってくれたり。そして、このコロナ禍で不自由な生活や不安が降り注いでいる私たちの気持ちをふわっと軽くしてくれるような新曲をたくさん聴かせてくれました。ビートルズが若者を熱狂させた、と盛んに報道されてたけど、高校でビートルズ好きな奴なんてクラスに数人だったよ、という話。私たちの時代だってそう。音楽が好きで人生を変えるほど好きで、バンド見に行ったりするのなんて本当少ないんだ。変わっている人扱いだったし。でも、おかげでたくさんのことを得た。年齢が違ってても本当に分かり合えて仲良くなれることも知った。そして、昨夜もチャボさんのスライドギターは本当に涙出た。。。素晴らしい!

この企画の中心人物山口さん、昨日のソロパートでは、冬の朝、をやってくれました。何度も書いてるけれど、これは母が最後によく聞いていた曲です。苦しみや死に無に向かう恐怖の中、冬の朝の歌詞「生まれてきたことを呪う理由などないさ」っていうところがとても心に響いたのだそうです。「誰もが皆夜明けの歌を探して」いるのです。こんなコロナの時代に、とても心に響くいい歌です。ギター一本で歌ってくれる曲としてふさわしいなと思いました。そしてなんと、バイオリンベースを弾く山口さんが見れました!

山口さんがこの活動をしてくれなかったら、震災の本当の苦しみがわからなかったかもしれないと思う時があります。今でも全部はわからないかもしれないけど、原発事故は、東京にいる私たちの電気を作っていた福島で起きた。その事実から私たちは目をそらしてはいけないということ。この国の抱える闇があること。。。

音楽で世界を変えられるなんて思っちゃいない。だけど、ユン・セリが、いつか、リ・ジョンヒョクに会えると願い続けてスイスで音楽教育に生き続けたように、私も、音楽の力を信じて生きている。

私の母は実は70過ぎて突然難病になり、歩くことも、歌うことはおろか、まともにしゃべることもままならなくなりました。しかし、病室で繰り返し山口さんのCDを聴いて、歌詞を繰り返し小声で囁いていました。冬の朝、銀の花、明日のために靴を磨こう、世界は美しい、命で笑え。。。山口洋さんは音楽と国語の成績が、きっと、ずば抜けて良かっただろうねえ。。。と元気な頃に、よく言っていました。(実際はどうなんだろうね)。

その母が、私に繰り返し教えたことがあります。ありがとう、と、ごめんなさい、がきちんと言える人になって、ということです。本当に小さい頃から何度も言われてきたことです。
人に感謝の気持ちを伝えること。間違っていたなら後回しにせず心から謝罪すること。そして、それが素直にできれば人は何度でもやり直せること(これは山口さんの歌詞に出てくるね)。

たくさんの音楽を聴かせてくれた母に、最期は私がたくさんの音楽を教えてあげました。
そしてもう一つ、諦めないで表現し続けていくことを、病床でも口頭で短歌を作り続けた母に教えてもらいました。

「それでもこの世界は美しい
     実らない日々の夢をどうか忘れないでくれ」

と歌う山口洋さん。私も、母の教えを胸に、感謝と素直に受け止める気持ちを持って、歩んでいこうと思います。



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