観了映画個人的感想文
お気に入りの映画感想文
伊藤計劃「虐殺器官」
題材はマインドコントロール
直接的な言葉を言わずとも言語に関わらずとも文法によって人の意識に影響を及ぼすことが出来るという現実味のあるトリック
感情と痛みをコントロールされれば人ではなくなるのか?愛することが出来れば人なのか?
自由を奪われることで自由を得るのか、自由を求めることで不自由になるのか
常に両極の争いが伏線のように散らばっている
誰もが何かを求めていて何かを探していて守るのか奪うのか善と悪ではない欲求の問題
私が特に印象に残った箇所は「自分の世界を守るために他所に争いあってもらう」という趣旨のセリフ
きっと現実でも利益や利害の一致によって関係のない第三者に仕組まれた争いがあるんだろうなと疑わさせてくれるシーンだった
現実を見据えたというか現実を見せてくれる現実味のある作品
全箇所目が離せない脳をフル回転させる作品
小説で読むより分かりやすかった
最後は私はハッピーエンドだと思う
きっと繰り返されきっと終わらない事象でもあれで良かったというか、私は納得出来る終わりだった
伊藤計劃の作品でこれが一番伊藤計劃色が強い気がする
忘れた頃にきっとまた観る
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