ライカ!
以前にも書いたけれど。日常の中で写真を撮るようになったのは、2006年に「携帯写真展」なるものに参加させて頂いた頃から。あの頃の「カメラ付き携帯電話」のカメラは、まだ200万画素とかで、もちろんズームも接写もできず、それでも日々のあわいを切り取るという新しい遊びに夢中になっていた。夢中になればなるほど、じれじれと思うのだった。
携帯にカメラが付いているのではなくて、カメラに携帯がついていればいいのに。カメラが主体の、「携帯付きカメラ」を売り出してほしい。そう、本気で思っていた。
その後ケータイカメラの性能はどんどん向上し、スマホが普及してからは、もうコンデジで撮るのと遜色ないほどに。でもだからこそ、なんだか半端な気がしてしまう。ここまで進化したんだから、どうせならもっとカメラに特化したっていいんじゃないの。
と、そんなことを思っていたら。ここにきて、ようやく。望み通りのものが。まさに、写真も撮れるスマホではなく、「スマホ機能付きカメラ」。
しかも、ライカ!
そういえば。
あれは2010年。椎名誠さんの写真展のオープニングパーティーで。挨拶するシーナさんを、会場後方からコンデジでこっそり撮っていると、隣で同じように、こっそりパシャパシャしている人がいる。
と、思ったら、なんと、水中写真家の中村征夫さん。
その中村さんが手にしているのは意外にも一眼ではなく、コンデジ。
しかも、ライカ!
うぉぉ、と、つい見入ってしまったら、気づいた彼は、えへへへ、と笑ったのだった。まるでイタズラ小僧みたいに。その笑顔は、まさに新しい玩具を手に入れた男の子のそれで、ああなんてチャーミングな人なんだろうと、たちまちファンになってしまったのでした。
あれ以来、ライカのコンデジはわたしの憧れとなり、でもやっぱりそこまでは、と思ってしまって手が出ない。そのライカから、念願の「スマホ付きカメラ」が発売されたのだから、これはもう! と思うものの、やはりお高い。
あああ。どないしよう。ううむ。よし。わかった。
た、宝くじ、当てるぞ。
(タイトル画像は、ガラケー時代のケータイ写真。さすがに粗いけど、でもそれはそれで良かったような)
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