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図書館を創るとはどういうことか。
『Library Resource Guide』第42号/責任編集 岡本真を読了。
特集:図書館を創るとはどういうことか[前編]
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図書館の設計やプロポに携わった10名の建築家等が取り組む中で感じたこと。良い言葉に溢れていた。
驚いたのは、新潟県小千谷市立図書館の二次審査は、提案者のヒアリングではなく、「90分の対話」だったことを知った。
空間を作れることと、言葉にできることがあわさると方向性が見えてくる。
ものづくりに携わる人は、作りながら考える行為そのものは、日常なんだと改めて実感した。
蟻塚学氏
p.17
二番煎じでも時代遅れでもいいからこの地域の状況にあったものをつくろう。
黒石市立図書館についても、ハードが市民に行動を押し付けるようなものではなく、この地域にできることを整理して考えていこうと話していた。
畝森泰行氏
p.27
言葉の庭。歴史学者の網野善彦によれば、かつては、市場を「市庭」、売り場を「売り庭」と呼んでいた。自然とともに人間を介して行われる営みの場を「庭」と呼んでいた。
MARU。architecture 森田祥子氏
p.87
私たちが図書館をやりたいと思うのは、本があるからというよりよ、誰でも来ることができ、自由に過ごせる、自由な振る舞いができる場所だから。
らしさの設計論
p.121
わかりやすい「らしさ」は、人の理解は早いが忘れられ、消費されてしまう。だから、わかりやすい「らしさ」の奥を探りたい。