鳩の撃退法(21/08/28-29)
どーも! #見守り太郎です 。メジャー邦画の初土日興行だけを、興行収入を見守りたいから見守る記事を毎週お送りしております。
今週は、直木賞作家・佐藤正午の同名ベストセラーを藤原竜也主演で映画化した「鳩の撃退法」を見守りたいと思います。
① 作品紹介
この男が書いた小説(ウソ)を見破れるか。天才作家が仕掛ける謎解きエンター<転>メント…とのこと。
② OP興行
まずはこちらを確認します。
鳩の撃退法
販売数:4万3,604席
座席数:25万7,533席
回数 :2,116回
館数 :257館
稼働率 :16.9%
平均キャパ:122席
平均回数 :4.1回
興行収入を見守りたい! と実績値の齟齬を修正すると、以下のようになります。コロナ禍に公開されたなかでOP興収の近い「ファーストラヴ」と比較します。
鳩の撃退法
初土日興収 :8,300万円
初土日動員数:5万9,000人
実質座席数 :33万6,697席
★最終興収=(336館×122席×4.1回×17.5%×1,407円)×◯◯倍
ファーストラヴ
初土日興収 :8,200万円
初土日動員数:6万2,000人
実質座席数 :61万7,133席
★6.1億円=(339館×205席×4.4回×10.0%×1,323円)×7.4倍
※縦軸が座席数、横軸が動員数。
※薄緑が最終興収10億円未満、緑が10〜15億円、水色が15〜20億円、青が20〜30億円、紺が30億円以上。紺色作品のみタイトルも記入してます。
※赤点が近作「キネマの神様」、「妖怪大戦争 ガーディアンズ」、「かぐや様は告らせたい ファイナル」、「孤狼の血 LEVEL2」と、本作「鳩の撃退法」です。
最終5億円未満…という厳しいスタートと言わざるを得ません。
③ まとめ
「鳩の撃退法」は、1館あたり122席キャパで4.1回を336スクリーンで上映、平均して100席あたり約18人を動員。「ファーストラヴ」は、1館あたり205席キャパで4.4回を339スクリーンで上映、平均して100席あたり約10人を動員。
動員環境(興収・動員数)は約100%、一方で上映環境(座席数・OP館数・平均キャパ・平均回数)は約55%。つまり席数は「ファーストラヴ」の半分だったが、動員は同水準だったということです。この上映環境の違いを掘り下げていきたく思います。
上映環境のなかでも特に注目すべきは、平均キャパです。感染症対策のために座席数が半分になっていることに加えて、夏の繁忙期ゆえに新作の公開本数が多く、大きいキャパのスクリーンが取れない。ここに最大の要因がありそうです。
ちなみに、都内感染者の比較ですが、以下の通りです。
ファーストラヴ
初土日:2021/02/13-14
感染者:369-371
鳩の撃退法
初土日:2021/08/28-29
感染者:3,581-3,081
実に10倍近くの差が生じております。作品の良し悪し、原作力、キャスト人気、監督の評価、同時代性…邦画のヒットは様々な切り口で語られて然るべきですが、今年の夏はどの作品であっても、非常に苦しい戦いを強いられる、前代未聞の緊急事態期間なのではないかと思っております。
少しでも粘り強い興行を期待しつつ…今回はここで筆を置くことにしたいと思います。
以上、「鳩の撃退法」でした!
なお、各用語に関しては、こちらからご確認くださいませ。
#見守り太郎 拝
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