文箱の手紙を整理する
文箱の中の手紙を整理した。この文箱は30年近く前、結婚のお祝いとしていただいたものだ。いつの間にか蓋が閉まりきらなくなっている。中の手紙類を全部取り出してみた。
手紙・郵便はがきの多くは20年くらい前のものだ。私が20代の頃はよく手紙や葉書のやり取りをしていたものだ。
親戚や同僚からの結婚のお祝いの手紙。いつの間にか今は年賀状のやり取りもしなくなっている。
疎遠になっている友人からの手紙。
友人は結婚したばかりで、新居の様子、再放送の「特捜最前線」のこと、「夕食のメニュー、悩むー」とか他愛もないことが書いてある。手紙で雑談していたようだ。
友人からの結婚や出産の報告。
赤ちゃんの写真とともに幸せに満ちた葉書たち。この子はもう大人だろうな。どんな大人になったのかな。
義母からの手紙。
いつも宅急便で家庭菜園の野菜やら、夫の地元の食材を送ってくれるときに入っている手紙。食材の説明とともに毎回「二人とも元気でね」と達筆な力強い字で書いてある。
叔母からの手紙。
長らく会わずにいて数年前に久しぶりに会いに行った。自宅で療養していた叔母。「子供のころと同じだねえ」とハグしてくれた。程なく叔母は亡くなってしまった。温かい笑顔が浮かぶ。
日本語レッスンの学生たちからもらったカード。
色とりどりのクリスマスやお礼のカード。「ありがとう」「楽しかった」と頑張って日本語で書いてある。教師の仕事をしていてよかったな。
手紙はやり取りしていた人たちと疎遠になっても残る。その人と心が近かったころのまま残っている。懐かしいなあ。それと、手紙を読んで少し苦々しいことも思い出した。手紙を重ねて文箱にしまう。何通かの手紙と葉書は捨てた。