音楽が寝かせてくれないんだ
なんてかっこいい風なダサいことを言っているんだ、と言われそうだが、本当なのだ。
私はとても音楽に影響されやすい人間だ。
例えば高1の頃国語の試験中に、前日好んで聴いていた曲が延々と脳内リピートされ続けてしまい、まともに本文も読めないまま解答を埋めるといったことがあった。
なんだか、目の前でおっさんたちがどんちゃん騒ぎを始めこちらにも絡んでくるのに、そんな中で超難しいトランプタワーを作らなければならないような感じでもあり、水中でもがいてももがいても足を掴まれ陸に上がれないような感じでもあった。
……今、非常にわかりにくい例えをしてしまったことを後悔している。
当然、結果は散々だった(さすがにこのままでは大学に落ちると思ったので、高校3年間ほとんど自主的に音楽は聴かなかった)。
そして、音楽に影響されすぎてしまう例としてもう一つ。琴線に引っかかるエモエモな良曲と出会ってしまったら、「エモみ」が脳内のシナプスを駆け巡り全身の血がたぎり交感神経がエキサイティッドしてしまう結果、眠気成分が完膚なきまで叩きのめされてしまうのだ。
曲を止めてさすがに寝ようとまぶたを閉じても、脳内に詳細に再生続ける音楽が鳴り止まず、心のダムにせきとめられよどみ渦巻きせめぎ合いいま溢れようとするエモみ成分に耐えきれず、結局また起きて聴き始めてはさめざめと泣く。
決してこの激情が嫌いではないのだ。音楽に叩きのめされてそのままエモみに散るならむしろ本望だとさえ思う。
しかし、そんなことでは散らずちゃんと明日はやってきて、その明日が朝から予定の入っている日だった場合。
どうしようもないのである。
お気づきの方もおられると思うが、今まさにその状況なのである。
数十分まどろんだだけの状態で朝の電車に揺られ、マスクの下は(上も)ゾンビのような状態でnoteを書いている。
下がってくる瞼とは裏腹に、私の交感神経はまだ覚醒を続けているため、ギラギラ眩しくてメラメラ燃え上がる熱く激しい思いのまま、寝かせてくれなかった曲について語りたい。
こちらの21:32〜の曲だ。
「キミ以外〜」が印象的なこの曲。
これは、オーディション番組の課題曲で、つまり歌っている彼らはまだデビューしていない。
DreamerZ、最初から見ていて、一発で好きになった綺麗なお顔の方がおられ、私の推しは決まったわと思っていたのだが、色々と忙しさが重なってほとんど見られず、ゴールデンウィークに入るから追いつこうと思ったらもう四次審査中だった。
曲のサブスク解禁がその日の0:00におこなわれるということで、早速4曲ともダウンロードして聴きまくることに。
そんな私の耳に聞こえてきたこのWater Babyという曲に、一瞬で鼓膜を惹きつけられ、メンバーの歌唱力と表現力に聴神経を溶かされたのだ。
このCROONERS(クルーナーズ)というグループは、他のグループに比べ年齢層が高く、別の進路を断ってまで参加して、「ラストチャンス」だと身を捧げているメンバーもいる。
心が折れそうになる瞬間もたくさんあっただろう。
それでも、誰に何を言われても、自分の夢を、夢を持つ自分のことを、自分だけは信じなければと思って生きてきたのだろう。
サビの締めに、「信じていたい」というフレーズがある。
エモーショナルで優しい歌声のなかに、そんな数えきれないほどのもどかしさと強さが内包されているのを感じた。
夢と現実に折り合いをつけようとしながらも膨らんでゆく本当の自分の思い。そんな、キラキラした瞬間ばかりではない「夢」、抑えようとしても抑えられなかった熱い思いに向き合うメンバーの人生とこの曲の曲調・歌詞全てがリンクしている。
だから、感情移入せずにはいられないのだ。
夢を叶えてゆく仲間を祝福した後、一人で泣き続け、気づいたら白んでゆく空を見つめていた明け方。
夢は夢のままでいいと、必死で現実を生きながらふとついたため息。
自分は何なのだろうと、電車に揺られながらふと考えた夜。
何も見ていないはずなのに、何も知らないはずなのに、そういうたくさんの瞬間があってここに立っていると、切なくて苦しくてそれでも美しい彼らの「夢」の存在証明を、そこに見た気がした。
曲の終盤、「忘れない 青い時代」というフレーズがあるのだが、私はここも大好きだ。
この先、このグループの運命がどうなっていくのかはわからない(本人たちは、もう全て知っているのかもしれないけれど)。
それでも、この瞬間が美しいことだけは、きっと見ている誰もが忘れない。
そう思っていたところに、どこまでも透明で、真っ直ぐに届く声でこのフレーズを歌われたその瞬間…… この先に続く言葉は、何を紡いでも陳腐になる気がしてしまう。
そして、どんなフレーズもどんな歌声も魅力的な中、私の心を掴んで離さなかったのが、次の3か所だ。
メインの歌唱の合いの手として入るこのフレーズだが、この曲の世界観を司るともいえる儚い浮遊感ともどかしさが一気に広がる感じがする。
ラップとボーカルとの狭間の難しいパート、英語の発音も含めてスッとこの曲に溶けてゆく美しさが、これから語られるこのストーリーの入り口として見事だった。
うおおおおおっ…… 切な…… 悲恋ハンターの本能がざわざわざわざわ。
良い…… この曲は、大切なひとを想う恋心と捉えて聴くこともできる。そう考えると、このフレーズが曲の世界観をグッと形づくり胸にギュッと迫ってくるものがある。
こんなに素晴らしいフレーズを、このボーカリストは何とも巧みに表現している。
柔らかくも芯のあるみずみずしい声は何なんだ……
この曲の顔とも言える、タイトルを畳み掛けるフレーズ。
どの音を発音単位に分解しても好き。
3回繰り返されるにつれてどんどん胸に迫る切なさ。
もちろん、「キミ以外」のフレーズは印象的なのだが、私はもうこのWater Babyで狂ってしまった!!!!!!!
畳み掛ける Water Baby!!!駆け巡るWater Baby!!!!!ほとばしるWater Baby!!!!!!!!!!!!Water Babyが寝かしてくれねぇ!!!!!!!!!!!!
もうWater Babyくん(まだ放送を見ていなくて誰が歌っているか把握していなかったため失礼ながら心の中でそう呼んでいた)の虜や……
嗚呼、キミ以外見えない
ついでに、もちろん「キミ以外」のフレーズも素敵なのだが、私はその後の「Oh yeah」が、どタイプすぎて好きだった、Water Babyくんと同じ方かしら……
と、さすがに気になったのでもう一回ちゃんと映像を見た(それが最初のリンクの動画です)。
な、な、な、な、なんと
「Oh yeah」がWater Babyくんと同じだっただけではなく、
好 き な 所 3 か 所 と も 彼
ひえぇええ……
そして、あれ、まってまってまってこれは私が好きだった傾国の君(勝手に命名すな)マークエイロンさん!?!?!?
金髪になさったの!?!?!?!?!?
はーーーーーーー!!!!!!!!う!つ!く!し!い!!!!!!!!!うつくしい!!!!!!!
それでは皆さんご唱和ください、これぞまさに!!!
\キミぃ〜いがぁ〜い〜〜〜/※エンダァアアアアアアアの感じで言うな
無事ゴールデンウィークに突入して放送に追いつく日々。
衝撃だった動画:こちら20:10〜、レコーディングで部屋を鳴らしまくるエイロンくん
マークエイロンさん、会社員として働いておられると紹介されていた。そういえばそうだった……
こんなお美しい方が働いておられる会社が存在する千葉ってすごい……(そこ?)(違う)(会社は都内かもしれないよ)
結局朝の電車では書き終わらずに、帰りの電車で記事をやっと仕上げた。
そして悲しいことに、今晩の放送で、4チーム中1チームが脱落となってしまう。
あと1時間、どうかCROONERSが武道館進めますように……