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ひらがなコンプレックス

ひらがなの名前

今回はちょっとした自己紹介がてら、名前の話を。

今やキラキラネームなんて当たり前で
当て字で名前付ける子も多い昨今。
そもそも自分の名前って好きですか?
私は大学生になってからようやく好きになりました。

ここで使っているハンドルネームの「koo」ですが、
「ko」=名前
「o」=苗字
から来ています。
このことから推察できる通り「こ」から始まる名前ですが、私はこの年代では割と珍しいひらがなの名前を母親に付けてもらいました。

名もなき名前の由来

遠い昔に小学校で自分の名前の由来を親に聞くという宿題がありました。
友だちに訊くと名前には親から子への色んな思いが込められているそうで、その話を聞いた私は早速母親に名前の由来を訊きました。すると

「響きが良かったから」
たったこれだけ。

あまりにもあっさりとした回答に拍子抜けしたと同時に、そんな単純な考えで私の名前は付けられたのか、と幼いながらにショックを受けたのを覚えています。

今となっては些細なことですが、
その時はショックが尾を引いて、小学校〜高校にかけて周りの友だちはかっこいい漢字の名前を付けてもらっているのに、何故私はこんなに単純なひらがなの名前を付けられたんだろうと、
半ばコンプレックスを抱きながらずっと自分の名前を恨んで生きていました。

19歳、井の中の蛙

大学進学で山口県にやってきました。
高校から知っている人は誰もいない、真っ白な人間関係。
そのため大学やバイトで色んな人と出会う度、自己紹介をしました。
その時、特に年上の方からよく言われたのが
「ひらがなで書くの?珍しい名前だね」
でした。

高校を卒業するまで私の名前はありきたりでよくある名前だと思っていたし、
現に地元の同級生で全く同じ名前(しかもひらがな)の子が居たので、珍しいなんて疑う余地は微塵もありませんでした。

でも「珍しいね」と言われることは1回だけではなく、会う人にはほぼ何かしら言われるようになり、
ようやく私の名前はありきたりではないと気づき始めました。

ひらがなも悪くない

社会人になってからは名刺を渡す度
「かわいい名前」「覚えやすい」と名前を褒められることが増えました。
たまに「芸名ですか?」なんて言われますがそんなことはありません。
こうした嬉しい言葉の一つひとつを受け取ることで、良い名前を貰えたんだと二十数年経ってようやく気づくことができました。

我が儘で臆病で周りの目ばかり気にしていた小学生の頃の自分を優しく抱きしめて
「そんなに悪い名前でもないよ」
と言ってあげられてたらもっと楽に生きられたのかな。

今では自分に自信を持てる、ずっとずっと大好きな名前です。
母親に最大限の感謝を。

母の腕に抱かれる実家猫
今まで撮ってきた中で一番柔らかい表情をしています


編集後記

あまりにも最近、仕事で名前について触れられる場面が多かったのもあって、このテーマを書きました。
この名前について母曰く「おばあちゃんになっても違和感なくて可愛ええじゃろ?」とのこと。
あっけらかんとしている母らしい理由だなと。

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