電車が5分遅れたら舌打ちする世界にポイズン
今、海外旅行に来ているのだが、海外の人ってテキトーだなぁとつくづく思う。
電車は25分遅れても原因教えてくれないし。
おっちゃんお願いすればいくらでも値下げしてくれるし。
タクシーの運転めっちゃ荒くて酔うし。
お尻でバーン!とアタックしてきても「ソーリー!」でおわるし。
トイレの鍵壊れててもフツーに入るし。
ガムくちゃくちゃしながら接客してるし。
お太りになられすぎて隣の席まで侵入してるし。
アメリカに住んでいたときはあまりのテキトーさがイヤで日本人の几帳面さが恋しくなったりもしたけど、日本での生活に慣れた今では、逆に海外のテキトーさが恋しい。
海外のテキトーは、やさしいテキトーだ。
「別にそんな気を遣わなくても死にはしないよ」
というのを教えてくれる気がする。
ガムを噛んで接客なんて、日本でならクレームものだが、そもそも海外の人ってそんなにクレームをしない気がする。
良くも悪くもみんな寛容なんだと思う。
ガム噛んでてもオーダーは取れるし食事も運べる。それでいいじゃないか、ってな具合に。
小さなことに目くじらを立てすぎる風潮はたしかにポイズンである。
電車が5分遅れるとか、接客がもたついているとか、警察官が水を飲んでたとかどうでもいいじゃんねーーー!!!
とか思っちゃダメかなぁ。日本人の国民性としてダメかなぁ。
そりゃお金は払ってるから最低限のことは何とかなると良いけどさ、なんかあの…人間ってそんなに完璧じゃないじゃん?
遅延したら駅員さんはこの世の終わりのように頭を下げまくるし、乗る人はブーブー言うし、現場に到着したらしたでまた相手からもブーブー言われるし…というのが当たり前な世界を見ていると、現在海外で電車が25分ナチュラルにアナウンスなしで遅れていながらも、「あらあら」なんて駅で時計を見上げながら談笑して待っている現地の人々にホッとしてしまう。
だってそもそも電車がきちんと運行してくれるのは当たり前じゃないし、電車がないと、車の運転のできない人たちはそもそもどこにも行けないわけだから、舌打ちなんてしている場合じゃないと思うのだよな。
その感覚を、日本に帰っても忘れないでいたいな。せかせかしてなくて、余裕があって、懐が深くて。
やさしくてテキトーな世界に生きたい。