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背中を突いて急かさないで
たまに「急かされてばかりだなぁ」と思ってしまうことがある。
海外に転校するとき、「学年がズレるから」と無理やり向こうの学年に合わせた結果、中学に2ヶ月だけ通って卒業する形になったこと。
受験期、現役で合格できるように毎日図書館に引きこもって習ったことのない古文を解読したこと。
やりたいことがわからなくて、でも留年も許されずに苦し紛れに就活をしたこと。
「ストレート」ってそんなに大切なことなんだろうか。
それだけじゃない。わたしたちは日常的に「急かされ」ている。
締め切りはつねに「なるはや」であること。
エスカレーターでは波に乗るのに失敗したら、急いでもないのに左側を駆け上がらないといけないこと。
指定された「納期1日」のために朝まで眠たい目をこすって作業をすること。
「納期が1日」を守ったらいいことがあるんだろうか。
勝手なイメージだが「早くやれ」「早く作れ」と急かされて作っても、どこかでミスが出るしどこかで滞って、「結局3日くらい時間をかけても間に合ったね」なんていうのが大体のことで起こる。
どうして早足で歩かなくちゃいけないんだろう。
自らが早い成長を望んでいるのなら走ってもいいけど、自分の気持ちが追いつかないままおしりを叩かれるのは何だか解せない。
たまに自分のペースで歩いているだけなのにぶつかってきたおじさんに「チッ」とか言われるのと似てる。
なんでよー!! おじさんは遅刻寸前で急いでるのかもしれないけどこっちは普通に歩きたいんだよー!!なんで急いでもないのに早足でいかなきゃいけないんだよー!!
ってなる。
そんなこんなで東京のあまり好きではないところは、無理やり急かされるところだ。
まぁスクランブル交差点をちんたら歩いていたら死にそうになるのもわかるんだけどさ。何だか毎日脚がほんのり痛いのだ。
そんなわけで、「急かされる」というのはな。うーん、自分が普通よりもスローペースなせいなのかもしれないけど、何だか苦手だ。
書きながら思い出したけど、小学校のとき、近所の子たちと登校する集団登校グループがあって、小1のわたしの後ろには小3のお姉さんがついていたんだけど、いつも「歩くのが遅い!」と背中をど突かれていた。ひどい小3だ。
あれ、これ完全にトラウマなのかもしれない。
「追いつきたい!」と自ら地面を蹴って進むのと、後ろからつつかれて進むのって全然違うよね。
自分のペースで進んでいこうな。
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