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バカだということを忘れない
先日、とある仕事をしたときに、自分は浅はかだなぁ、と思った。
わたしは経歴こそ無駄に立派だけど、自分は本当に無能で頭が良くないと実感することが多々ある。
特にそれを実感するのは、すごい人に取材をしたときだ。(すごい人、という語彙力のなさもどうかと思うけど)
そのとき、頭が真っ白になって、沈黙をごまかすために口はなんとか言葉を紡ごうとするけれど、自分がなにを言っているのかわからなくなった。
相手が話す言葉を理解しようと耳を傾ける反面、バカだと思われたくない、という気持ちが働く。
でも、やっぱりバカなのだ、とてつもなく。
知識も経験も圧倒的に足りてなくて、自分はこの人を取材するに値しないのだと思い知らされる。
「あ、ダメだ、わたしは質問するに値する最低限のレベルにすら到達していない」
と絶望したし、相手にもバレた。それが恥ずかしかった。いや、本来なら恥ずかしがるべきでもない。だって事実なのだから。
取材というのは、なにも知らないからこそまっさらな気持ちで聞けることもあれば、なにかを知らないと聞けないこともある。
それが足りないと、深掘れない。だって自分はそこまで到達できていない。
これだけインプットしてもバカは直らなくて、何ならいつまで経ってもバカのままなのかもしれない。
バカだからこそできることもあるけれど、バカだからこそできないこともある。
バカになれ、という言葉があるけれど、それは頭のいい人だけが受け取っていいような言葉のような気がする。
バカになれってそういうことじゃない。
知識を詰めすぎて固くなった頭をやわらかくしろ、というか、そんな感じなのかもしれない。
とにかく。
わたしはバカで、浅はかで、それでも生存しないといけないし、誰よりも下であることを忘れてはいけないなと改めて思った。
背伸びしない。知ったかぶらない。ドヤらない。すごいなんて死んでも思わない。
バカで、浅はかな自分を自覚する。
自戒です。
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