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遺骸片

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頭が良いフリをしたくなる程度の知能があるせいで、生きづらくなってしまい、頭の中がぐちゃぐちゃになる。それをくみ取ったもの。抒情詩。
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2024年8月の記事一覧

026_いっしょに、ひとりに、いつまでも

いっしょにくらそうね ひとりのじかんがほしいよ 一緒に暮らそうよ 一人の時間になったよ ひとりのじかんをいつまでも

027_おなじ

平和を求めて戦って戦って やっと得た平和を大切にしよう 平和を求めて戦って戦って やっと得た平和を大切にしよう 平和を求めて戦って戦って やっと得た平和を大切にしよう 平和を求めて戦って戦って やっと得た平和を大切にしよう 平和を求めて戦って戦って やっと得た平和を大切にしよう たくさんの平和 それぞれの平和 みんなみんな ひとつの平和

031_汚れ

迷惑をかけるからと いつまでも動かないでいる 迷惑をかけるからと いつまでも口に出している やがては 歩けなくなって やがては 言えなくなって やがては 感じれなくなって 色々な所で 体をドロドロにさせて 色々な事で 頭をドロドロにさせて 心だけは決して汚さないで

032_どこへ

どこへ行く、僕の心 初めて生まれたあの感情 どんなに悲しくとも 大切にしようと決めたのに どこにある、僕の心 ようやく見つけたあの感情 どんなに暗くとも もがいてみようと決めたのに 今、ここにある心 本当に僕もの? 一体、誰のもの?

033_遅型

アクセルを踏み込もうにも、エンジンがかからない。 走り出したと思ったら、スピードの出過ぎで曲がれない。 曲がることを覚えても、絶妙なカーブを捌けない。 カーブを綺麗に捌けても、止まり方が分からない。 ブレーキを踏めるけれど、バックの仕方が分からない。 ...これでようやく目的地に行くことができる。 それなのに。古い僕らはどこにも行けずに終わる。 それでもありがとう。 進み方を、曲がり方を、下がり方を、教えてくれて。 目的地を教えてくれて。 今までありがとう。 これ

034_中毒

言葉に溺れそうになる。 安心できる。 言葉に溺れそうになる。 言葉に刺されそうになる。 安心できない。 安心できる。 言葉に溺れそうになる。 言葉に刺されそうになる。 言葉に裏切られる。 安心できない。 安心できない。 安心できる。 言葉に溺れそうになる。 言葉に刺されそうになる。 言葉に裏切られる。 言葉に救いを求める。 安心できない。 安心できない。 安心できない。 安心できる。 言葉に溺れそうになる。 言葉に刺されそうになる。 言葉に裏切られる。 言葉に

036_可能性

夢を叶えられる可能性 皆に反対される可能性 夢を叶えられる可能性 途中でつまずく可能性 夢を叶えられる可能性 手放してしまう可能性 夢をあきらめる可能性 夢を考え改める可能性 夢を追い求める可能性

037_プロレス

家に帰ると父がプロレスをしていた。 相手の女性は見知らぬ若い人。 悪役はどっちだろう。

038_秤

自分にとって大事なもの 大切なものは重いはずなのに 時折、どっちが大事か分からなくなる そのズレは年齢か、気分か、夢か、現実か 色々なものが積み重なって わざと手で押したり、持ち上げたり 正しいと思っていたけれど 間違いだと思っていたけれど いつまでこの秤を使えるのだろう いつまでこの秤を頼るのだろう

039_雨

僕は布。 彼は鉄。 息が上がる。 舞い上がる。 その二つはやがて雲になる。 何もしない僕に雨が来る。 雨がしみる。

041_魔法のラムネ

傷ついた、乾いた心を治すにはどうすればいい。 病を治すと謳う四角の白い箱から出てくるのは味のないラムネ。 聞けば溢れた糧を、足りない糧を元に戻すというラムネ。 癒しもなければ潤すこともないラムネ。 だが一時、だが人を選べば魔法のラムネ。 気が付けばラムネの虜。 いつまでもラムネを考える。 いつまでもラムネを想う。 ああ、愛おしいラムネ。

042_僕が僕を殺すこと

僕が僕を殺すことで意味があると思った。 僕のことをいじめた人も 僕のことを心配していた人も これで良くなるだろう 変わるだろうと思った。 聞こえてくる 嘘泣きと笑い声 嘘泣きとため息 聞こえてほしくない 泣き声と泣き声 僕が僕を殺すことで意味があると思った。 だけど殺せたのは僕だけだった。

044_糸

初めて見た自分の糸 伸びたり縮んだり その様がとても楽しい ぷつんときれた 初めて見た 自分の糸 伸ばすことも 縮ませることも また切れるんじゃないかと 何度も何度も張り直し もう他の事が見てられない 自分の糸しか見てられない 楽しいものではない

046_自傷行為

うまくいかないことばかりで自分を叩く。 努力が足りない、全ては自分の責任だ。 傷つけたその手がまた僕の悪い所を見せる。 もう二度と戻れないと自分を叩く。 あの時こうすれば、全ては自分が悪い。 傷つけたその体がまた僕の悪い所を見せる。 中途半端な優しさで他人を巻き込みたくなくて。 自分をたくさん傷つけて抱え込んで。 気が付いたらみんなを巻き込んでいた。 気が付いたらみんなを傷つけていた。 僕のやったことはなんだろう。 この傷だらけの手は。 この傷だらけの体は。 僕も