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入口と出口
あなたはどうしてカフェを開業したいと思っていますか?
憧れだったから?
私は学生時代にアルバイトしたカフェがきっかけでカフェをやりたいと思うようになりました。
今はもう閉店しているお店ですが、私がアルバイトしていた時、オーナーさんはちょうど今の私より少しお若いくらいではなかったかと思います。
なんとなく「カフェをやりたい」と思いながら、でもどうすれば開業できるのかもわからず、まして本に載っているような開業資金なんて大学を卒業したての私には途方もなくて、「いつかは」「宝くじが当たったら」と思いながらフツーのOLになりました。
でもOLになったあとも、当時は当たり前だった男女差別を始め、理不尽だと思うことが数え切れないくらいあり、「全責任を被ってでも一国一城の主になりたい」と開業を決意しました。
これ、カフェを開業する入口です。
入口を開けるまでは「開業することがゴール」でした。
ゴールしてしまった私は、その後どこへ行けばいいのかわからなくなりました。
いや、分からなかったというよりも、その先どこへ行きたいかなんて全く考えず、ただ売上という日銭を稼いで、
「今日は忙しかった」
「今日はだめだった」
「今日のお客様はいいお客様だった」
「ようやく今日家賃が払えた」
「借り入れが返せてようやく来月も営業できる」
と
「今だけ」を生きる毎日になりました。
そんな私が売上の落ちてきた4年目に入る頃、どうにかして売上を伸ばしたいと入った経営塾で、最初にこんなことを聞かれました。
「売上をいくらに上げたいですか?」
そして
「その売上が手に入ったら何をしたいですか?」
私はその質問に即答することができませんでした。
だってカフェを開業することがゴールだった私にはその先が全然見えてなかったから。
何も欲しい物なんてなかったし、行きたいところもなかった。
ただ毎日平穏に過ごせたらいいと思っていた。
でもその答えをどうしても書かないと行けなくて、私はその先の人生に正直に向かい合ってみました。
(そのことを私は「カフェの終活」と呼んで記事を書いています)
物事には「入口」と「出口」が大切と言われます。
「出口」が見えていなければ、自分の進むべき道だってわかるわけがない、だからその日暮らしになってしまう。
私は自分の出口が分かってから、自分のお店がカフェだからといって必ずしも「飲食業」である必要はないのではないかと考えるようになりました。
私の娘達は今はまだあの頃の私のように「どうしてもやりたいこと」が見つかっていません。
でももし彼女達が今の自分の毎日を投げ売ってまでやりたいことが見つかった時、
そっと背中を押せたら思っています。
私が開業時に決めていた出口が一つあるとするなら、それは
「営業は10年しかしない」ことです。
10年後、今の常連様に「さびしいけど、よくやった」と言われて辞めたいです。
先日受けた健康診断の結果があんまりよくありませんでした。
私は苦手な豆乳を飲み始めました(笑)
あなたの出口はどこにありますか?
出口の見えないトンネルは思いの外辛いです。
光が少しでもあればブレずに歩けるし、一番近道です。
いまむらみちよ
音声でも配信しています。
あなたのカフェ開業の不安や疑問にオンラインで寄り添います。
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