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そもそも療育ってなに?療育施設長が解説!!
こんにちは。私は児童発達支援事業所の施設長をしておりました。
この記事では、「療育ってなに?」という疑問にお答えします!
発達に関する相談を受けるとき、多くの保護者の方が「療育って何をするところなの?」「どういう人が受けるものなの?」と不安そうに聞かれます。
私自身、妹が知的障害を持っていることから、家族として療育に関わる中で同じ疑問を抱いていました。
そして、支援者として療育の現場に立つ今だからこそ、「療育の本当の意味」をお伝えしたいと思っています。
この記事では、療育の基本から、実際にどう活用できるかまで詳しく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
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結論、療育とは「お子さまの未来をサポートする活動」だと思っています。
分かりやすく説明していきます。
療育とは、「お子さま一人ひとりの個性や特性に合わせて、成長をサポートする活動」です。発達障害やその傾向があるお子さんに限らず、「発達の気になるところがある」「育て方に悩みがある」というお子さまが対象となります。
療育の現場では、「その子らしさ」を大切にしながら、次の3つをサポートすることを目標にしています。
療育 3つのサポート
①得意なことを伸ばす
たとえば、ブロック遊びやお絵かきが好きなお子さまには、その活動を通じて集中力や自己表現力を育む支援をします。「できることが増える」という成功体験を積み重ねることで、自信につなげていきます。
②苦手なことを練習する
たとえば、「人と目を合わせるのが苦手」「集団活動が難しい」といった課題があれば、楽しく挑戦できる環境を整え、少しずつ慣れていけるようにサポートします。
③家庭や保護者を支える
療育は、お子さまだけでなく、保護者の方を支えるものでもあります。
「どう接したらいいの?」「どんな声かけがいいの?」という悩みに寄り添い、子育てが少しでも楽になるようなヒントをお伝えします。
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療育を受けるメリットとは?
療育は、特別な治療や訓練を受ける場所ではなく、お子さまと保護者の「成長のパートナー」となる場所です。
そのため、療育を受けることで次のようなメリットを感じるご家族が多いです。
お子さんへのメリット
• 小さな成功体験が積み重なる
得意なことや興味があることを伸ばすことで、自信を育みます。
• 安心できる環境で挑戦できる
苦手なことに取り組む際も、お子さんに合ったペースで進められるので、無理なく成長をサポートできます。
• 社会性やコミュニケーション能力が育つ
他のお子さんや大人と関わる中で、少しずつ「人とつながる力」が育ちます。
保護者の方へのメリット
• 育児の不安や悩みが軽減する
「この接し方でいいのかな?」という不安を共有しながら、家庭での具体的なサポート方法を学べます。
• 子どもの新しい一面に気づける
療育を通じて、お子さんの得意なことや好きなことが見えてくることもあります。
• 孤立感が軽減する
他の保護者やスタッフと交流することで、同じ悩みを共有できる仲間ができ、孤立感が和らぎます。
療育の内容は?どんなことをするの?
療育のプログラムは、施設やお子さんの特性によって異なりますが、主に以下のような活動を行います。
・個別療育
お子さまの発達段階や課題に合わせた1対1の支援を行います。
たとえば、言葉の発達を促す遊びや、手先を使う練習、感覚遊びなどを行います。
・集団療育
少人数のグループで活動し、社会性や協調性を育む練習をします。
友だちと一緒に遊んだり、簡単なルールのあるゲームに挑戦したりします。
・保護者支援
定期的な面談や相談会を通じて、保護者の方の悩みを共有し、一緒に解決策を考えます。
・日常生活の練習
お子さまが自分でできることを増やすためのサポートも行います。
着替えや食事の練習、トイレトレーニングなど、日常生活で役立つスキルを身につけます。
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療育を始めるタイミング
「うちの子に療育は必要なの?」と迷うこともあるかと思います。
療育を始めるタイミングに決まりはありませんが、気になる点があれば早めに相談することをおすすめします。
早期に療育を始めることで、お子さんに合った支援をより効果的に行うことができる場合があります。
ただし、「遅すぎる」ということもありません。お子さんの発達はどの時期でもサポートできますので、焦らずに一歩ずつ進んでいきましょう。
↓こちらの記事では「早期発見・早期療育」のメリットを解説しています↓
最後に
一人で悩まず、まずは相談を。
療育は、お子さまの成長をサポートするだけでなく、保護者の方の心を支えるものでもあります。
この記事を読んで、「もっと詳しく知りたい」「うちの子にも療育が必要かもしれない」と思った方は、ぜひ一度ご相談ください。
個別相談のご案内
私は現在、オンラインでの個別相談を随時受け付けています。
障害者家族当事者・専門家という2つの視点から、具体的なお悩みをお聞きし、お子さまに合ったサポート方法をご提案します!
相談後には、「サポート計画書」を作成し、お渡しします。
相談内容に関する目標と家庭でできる取り組み・ポイントをお伝えします。
お問い合わせはこちらから
「何か気になるけれど、どうしたらいいか分からない」という方でも大丈夫です。一緒に考え、一歩ずつ進んでいきましょう。
お子さまとご家族が、より安心して笑顔で過ごせる日々をサポートできることを願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!