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「カメムシくんのプンプン大冒険!」



  1. プン太の朝はプンプンから

ある朝、カメムシのプン太が目を覚ますと、まず鼻をつまみました。自分の出した「プンプン臭い」がまだ家の中に残っていたからです。

「うわー、またやっちゃった!」プン太はくしゃみをしながら、自分の臭いにびっくりしました。昨日、弟のカメムシ「プンプン丸」にちょっとからかわれただけで怒ってしまい、思わず臭いを放ってしまったのです。

「はぁ、なんで僕ってすぐプンプンしちゃうんだろう…」プン太はため息をつきました。


  1. プン太、ありんことの出会い

家の外に出ると、隣に住むアリのありんこが歩いてきました。ありんこはプン太の友だちですが、あまりに小さいのでいつも踏まれないように気をつけなければなりません。

「おーい、プン太!また昨日、プンプンしたんだって?」ありんこは大笑いしながら聞きました。「村中が臭いで大騒ぎだったよ!」

「えー!そんなに広がってたの?」プン太は顔を真っ赤にして、しょんぼりしました。

「でもさ、プン太。怒りすぎて臭い出しちゃうの、やめた方がいいよ。みんな避けちゃうもん!」ありんこは笑いながら言いました。

「そんなことないもん!これは僕の特技だし、何かあったら役に立つんだよ!」プン太は胸を張って反論しましたが、心の中では「でも、本当にこれが役に立つことなんてあるのかな…?」と少し不安でした。


  1. クモの出現!大ピンチ!

その日の昼下がり、突然村に大きな影が現れました。巨大なクモの「くも太郎」が、スパイダーネットを引っ提げてやってきたのです!

「おおっと、これは大変だ!みんな隠れろー!」村の虫たちは大慌てで逃げ回りましたが、くも太郎の糸は次々と彼らを捕まえてしまいました。

「うわー!助けてー!」ありんこも糸に絡まってしまい、もがいています。

「こ、これは大変だ…」プン太は震えながらも、友だちを助けたい気持ちがこみ上げてきました。「よし!僕がやるしかない!」

プン太は大きく息を吸い込むと、力いっぱい「プンプン臭い」を放ちました!クモの目の前で、プン太の必殺技が炸裂です!


  1. クモはびっくり!そして…

「うっ…な、なんだこの臭いは!」くも太郎は目を丸くして、鼻を押さえました。「こんな臭い、我慢できない!うわー、逃げろー!」

あっという間にクモは逃げ出し、村の虫たちはみんな助かりました。ありんこはプン太に大喜びで駆け寄りました。

「プン太!君のプンプンがこんなに役に立つなんて!最高だよ!」ありんこは涙を流しながら言いました。


  1. プンプンヒーロー誕生!

「えへへ、僕のプンプン臭いも役に立つことがあるんだね!」プン太は少し照れながら言いました。

その日から、プン太は「プンプンヒーロー」として村中の人気者になりました。みんなもプン太の臭いを少しだけ気にしなくなり、むしろ頼もしい友だちとして尊敬するようになりました。

ただし、プン太はひとつだけ心に決めたことがあります。「これからは、怒りすぎてプンプンしないようにしよう…」そうして、村のみんなともっと楽しく過ごすことを学びました。


  1. おわりに

こうして、カメムシのプン太は自分の特技を使ってみんなを助け、村のヒーローになりました。臭いで嫌われていた彼も、今ではみんなから愛される存在になりました。
怒ることは良くないけど、自分の特徴や個性は、正しい使い方をすれば素晴らしい力になるんだよ!


笑えるポイント:

プン太がちょっとしたことで怒って臭いを放つたびに、みんなが大げさに避ける様子。

クモがあっさりプン太の臭いに負けて逃げ出す展開。

プン太が「臭い」を「特技」として無理に自慢するところですよ。


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