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【milk outside a bag of milk outside a bag of milk】をプレイしました。
・プレイまでの軽い経緯
去年の秋ぐらいから、Steamゲームにハマっており、めちゃくちゃやっている。
やっているのは主にインディーゲームなのだけど、本当に面白い。
そもそもインディーゲームにハマるきっかけとなったのは、『UNDERTALE』で、2023年の秋までほとんど情報を知らなかった(骸骨みたいなキャラがいるなあぐらい)(あんなにも有名なのに)
そこからどっぷりハマり、物凄く泣き、終いには今年の3月にコンサートに行くぐらいにハマった。大好きなゲームだ。
そこからかれこれいろんなゲームをやって、今回プレイしたのがこの、「milk outside a bag of milk outside a bag of milk」である。
前作の「milk inside a bag of milk outside a bag of milk」もプレイ済。
Steamのストアページには、「このゲームを買った人はこんなゲームも買ってるよ」みたいな紹介ページが下の方に出てくるのだが、
確か「OMORI」のストアページを見ていて、そこから出会った。
ありがとう、名もなきプレイヤーたち。
ちなみにタイトルはぱっと見同じだが、「inside」と「outside」と微妙に異なっている。
前作の「inside」は「内側」、今作の「outside」は「外側」である。多分何かしらの意味があるんだろうけど、私はアホすぎて何も…分かりませんでした…。
・「milk inside a bag of milk outside a bag of milk」
前作の「inside」の方もプレイしてから今作をプレイしたのだが、前作はホラー演出が強めだった。
「O」の演出とか「間違った選択肢」の演出など、本当にただのノベルゲームだと思っていたので(それでもチョト…はホラー要素あると思ったけど、ここまでとは思わなかった)、
鳥肌が立つぐらいにはびっくりした。
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私はジャンプスクエア系がものすごく苦手なので、そうではないホラー演出には安心したが、まさか何の前触れもなく、ブツ!と切り替わるのは…心臓に悪い!本当に!
一周20分ぐらいかつ、全ルート攻略でも1〰2時間程度なので、誰でも気軽にできる。そう、誰でも。
プレイしてみると分かるが、なんとも不思議な感覚に陥る。
じっとりと何かが胸にあるような、重苦しいような、そんな感覚。
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どんなゲームもプレイ後は何かしらの感情を持つものなのだが、
このゲームをプレイして抱いた感情は「分からない」「難しい」「言っていることの大半が理解不能」「だけどすごく面白い」!
すっかりこのゲームの魅力にはまってしまった。
・ようやくの感想
一言で表しましょう。
このゲーム、「ものすごく面白い」のだけれど、人によっては「本当に気持ちが悪くなるゲーム」です。
(ディスってはないけれど、そう聞こえてしまうかもしれない)
まず前作も今作もそうなのだが、このゲームは「精神病を患った主人公の女の子と1:1で話す」ノベルゲームである。
そのためプレイヤーの立ち位置は、主人公ちゃんが脳内で作り出した「お友達」だ。
(もしかしたら家族かもしれない、他人かもしれない)
で、まあ会話をしてゲームが進んでいくのだが、
本当に主人公ちゃんと会話するのがものすごく!ものすごく!大変なのである。
前述したとおり、主人公ちゃんは精神病を患っておりまして、言っていることが支離滅裂だったり、内容がめちゃくちゃ。
それを理解しようと私たちプレイヤーは頑張るのだが、主人公ちゃんの思考回路に合わせると本当にこちらの気が狂ってしまう。いやマジで。
なので若干の距離を置きつつも、でもちゃんと聞いてあげないと、すぐに拗ねたり(カワイイ)、怒ったりする。
でもちゃんと楽しそうなときもあるよ。
でもそんな楽しそうな主人公ちゃんの時は、プレイヤーの機嫌(選択肢)はほとんど最悪なんだけども。
どうしても分かり合えないのか!?
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今作はまあまあ…ホラー演出があった。
それはジャンプスクエア系ではないんだけど、「心理的」に「無意識的」に見たくなくなるような、拒絶したくなるようなホラー演出があった。
例えば、よく分からないものに突然何かを注射されそうになったり、いきなり落下する演出があったり。
これはあくまでも私が怖いと思った演出たちなので、みんなが怖いと思うものではないかもしれない。
でもおおよその人は不快だとか思うんじゃないかな。
やったことのない人にこの得体の知れない怖さを伝えるのは難しいんだけど、世界観が映画の「パプリカ」のような感じと言えば伝わると思う。
お祭りで皆が楽しくわいわいがやがや、とても煌びやかで素敵な空間の中、自分一人だけ迷子になってしまった感じ。
これ以上見たくない、ここにいたくない。でもどうしたらいいかわからない。
そんな絶望と寂しさが味わえます。(これは褒めている)
話がそれてしまった気がする。自分が一番怖いと思った演出は、セーブ画面。
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油断するな、お前を見ているぞと言われているようですね。
これは主人公ちゃんが「私を大勢の人が監視している」みたいなことを言っていたけど、それの疑似体験なのかな。
・似たゲームは「ゆめにっき」
このゲーム、雰囲気がとても「ゆめにっき」と似ている気がする。
ただ本当に申し訳ありません。私「ゆめにっき」は、だいぶ序盤でギブアップしてしまいました…。
目のチカチカとサイケデリックな世界観にかなり画面酔いしてしまったのもあるんだけど、それ以上にプレイしていて本当に気持ち悪くなってしまった。
胸がムカムカするというか、脳がぞわぞわザワザワするというか。
これ以上プレイしてはダメだと自分で制限をかけるぐらいには、本当に「ダメ」なゲームだった。
世界観は嫌いじゃないし、プレイスタイルも嫌いじゃないのに…。相性の問題?!
で、そんな「ゆめにっき」とこのゲームは似ていると思った。
(考察とか書籍は読んでいたので、そう思った)
それこそ雰囲気であったり、あまり目的が無く探索する感じであったり。
(厳密にいえば、どちらも目的はあるんだけど、はっきりしていない感じは似ていると思う)
自分以外の人間が人間の形をしていなかったり、会話がうまく通じなかったり。どちらも主人公ちゃんにとって、非常に生きにくい世界である。
でもそんな生きにくい世界のはずなのに、どちらもどこか楽しそうなのは気のせいなのだろうか?
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どこか自分以外の何かに依存しているのも似ている。
特に「milk outside a bag of milk outside a bag of milk」…長いので、ミルクちゃんにします。ファンの間でもそう呼ばれているらしいので…。
特にミルクちゃんは、「プレイヤー」に強く依存している節を感じた。
突き放すようなことを言うけど、それでも「見捨てないで」「一人にしないで」と縋りつくようなことをしてきた。
まあそんな「強い孤独感」から、「プレイヤー(イマジナリーフレンド)」を作ったんだけども。
これからも寂しくならないようにしてあげたいな。
・まとめ
と言えるほど、大したことは書いてないけども。
人をすごく選ぶし、大きな声で勧めにくいゲームではあるけれど、その世界観はグッと一気に引き込まれたし、魅力にすっかりとりつかれてしまった。
こういった独特な世界観のゲーム、好きだ。
普通に日常を送っているだけじゃ、絶対に体験できないような経験や気持ちにさせてくれる。
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今年はいろんなゲームに触れてきて、それらのゲームも後々触れていくつもりではあるけれど、そんな中でもこの「milk outside a bag of milk outside a bag of milk」は一番、二番を争うぐらいに良い意味で強烈なゲームだった。
不思議で終わりが見えない、じっとりとした世界観は、もしかしたら苦手に感じたり嫌だなと思うかもしれないけれど、
どのゲームにも感じることのできない独特の世界観と圧倒的な「情報量」を感じることが出来るので、もしよろしければぜひ購入してみてね。
さて。牛乳が飲みたくなってきたから、買いに行こうかな。(はい、ママ)