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わたしのコーヒー時間
一日に1度必ず飲んでいるコーヒー。
飲まないと気が済まない、というわけではない。
けれどコーヒーを飲んでいない日は何だかしっくりこない。
パズルのピースが足りてない感じがする。
母は来客があると豆を挽きコーヒーを淹れていた。
こんな苦いものをどうして大人は美味しそうに飲むんだろう?
小さい頃はそう思っていた。
部屋に漂うコーヒーの香りはとてもいい匂いだった。
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ブラックコーヒーを飲むようになったのはコーヒーショップでアルバイトをはじめたことがきっかけだった。
お店で取り扱っているコーヒー豆の全種類をテイスティングした。
しかも味わいの違いがわかるようにと淹れられたコーヒーはコーヒープレスで淹れた本格的なものだった。
それまでブラックコーヒーを飲んだことがなかったので強烈な味だったことを覚えている。
ブラックコーヒーは飲むほどに耐性がついていくものなのだろうか。
ただ苦く渋いと感じるだけだったコーヒーも今は心からおいしいと思っているから不思議だ。
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コーヒーを飲むシーンはとてもバラエティーに富んでいる。
わたしの場合はこんなふうにコーヒーを楽しんでいる。
平日の日中。仕事の一区切りしたときに飲む。
お湯で溶かすインスタントコーヒーをささっと作って飲む。
インスタントながら一丁前な香りが部屋に漂うと思わず深く深呼吸したくなる。
そしてひとくちすすればカフェインのおかげであたまがシャキッとする。
出かけた先でコーヒーが飲みたくなるときがある。
周りにお店が見当たらなくてもコンビニは少し歩けば見つかる。
そんなときのコンビニで手軽に買えるコーヒーは重宝する。
値段は100円から、そして飲みきれるサイズもちょうどいい。
カフェで飲むコーヒーも格別だ。
同じ空間の中で見知らぬもの同士がただひとつだけ
コーヒーを共通点として思い思いに過ごしている。
本を読む集中力が切れたらそんな風景を眺めてまたコーヒーをひとくち。
いい時間が流れていく。
わたしが一番好きなのはなんといっても甘いものと合わせて飲むコーヒーだ。
お互いがその味わいを引き立てあってずっとずっとおいしくなる。
しっかり甘いケーキ類は食べ進めるうちに味に飽きてしまうことがある。
そんなときコーヒーは頼もしい存在となる。
味覚をリセットしてくれることはもちろんのこと、コーヒーの味がより一層ケーキをおいしく感じさせてくれるからだ。
定番のチョコレートは言うまでもない。
コーヒー豆もチョコレートの原料であるカカオ豆も同じ赤道付近で採れる。
いわば同郷だ。相性がいい理由の一つかも知れない。
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すっかり日常生活に馴染んでいるコーヒー。
もしも世界からコーヒーがなくなってしまったら?
ありきたりな日々にコーヒーがくれる小さなよろこびやしあわせ。
それが丸ごと抜け落ちてぽっかりと穴が開いてしまうだろう。
コーヒーはわたしにとって小さくて大きな1ピースだと思う。