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離乳食の「正解」って?

初めまして。
株式会社MiLでthe kindest(カインデスト)というベビーフードの開発をしているママ社員、大塚です。

弊社は子育て世代のライフスタイルに特化している会社ということもあり、たくさんのパパママがいます。

社員のベビー&キッズ大集合(実際はこの倍以上います!)


私自身、小1、4才、1才の子育て中。

離乳食を三回通ってきましたが、我が家は三人それぞれ、全く別々の離乳食環境で育っています。

離乳食や、食生活の「正解」を探し続ける中で思ったことを、ベビーフードの商品開発の一員として、かつ、一人のママ目線で、いろいろお話できたらなぁと思います。

どうぞよろしくお願いします。

食いしん坊をこじらせる

初回なので、自己紹介をします。

特別支援学校や盲学校で美術を教える父、シュタイナー幼稚園で働く母のもと、「10m以上の大蛇を捕まえてくる」(え…?)と突然ボルネオ島に乗り込んでいくような兄と共に、栃木の片田舎で平凡に育ちました。

幼少期から私はとにかく食い意地が張っていて、冷蔵庫の中を見る時間が至福というタイプ。
大蛇に対してはアグレッシブな兄ですが、食への関心が薄く、3連パックのプリンは大体いつも自分が2個、もしくは3個フルゲット。

私の食い意地は、食に控えめな兄のおかげで、のびのびと成長しました。

社内のSlackで回ってきた質問アプリへの回答。
食い意地が爆発している話には事欠かない。


学生時代から、さまざまな角度で食に触れる経験をし、紆余曲折を経て、有機野菜やこだわり食材等の宅配をしているメガベンチャーに入社。

ECサイトでの販売がメインの会社でしたが、実店舗でリアルに野菜を扱ったり、商品コピーや店頭POPデザインのディレクションをしたり、ECの特集ページを作ったり。

元々野菜好きがきっかけで始めた仕事だったけど、さらに虜になり、数年間、ガッツリどっぷり野菜と向き合いました。

どんな形でも、どんな味でも、彼らの「人となり」ならぬ「野菜なり」は見事なもので、堂々としていて美しく、逞しい。
自分の生き方にモヤモヤしていた20代でしたが、野菜たちの佇まいに哲学を感じ、食いしん坊レーダーも、野菜にロックオン!

バイヤーから、「はい、サンプル!」と、突然デスクに置かれる大浦牛蒡。
珍しい野菜にテンションがぶち上がる。

そのころの食卓には野菜料理ばかりが並び、タンパク質への興味関心は皆無でした。

この一途さが仇となり、アンバランスな食生活の影響が徐々に出始めるようになるのです。
エネルギーが作れず、アドレナリンを無理やりふかしてアクセルを踏んでいたということに、当時は全く気がつきませんでした。

結果、ホルモンバランスが崩れ、仕事中に倒れて入院。極度の貧血でヘモグロビン数値はなんと5g/dlで即輸血…。

清く正しい食いしん坊として、本能のままに食い意地を発揮してきたけれど、健康や食事、生き方について、初めて猛烈に意識をさせられた瞬間でした。

新米母、離乳食に悩む

その後妊娠し、男児を出産。

最愛の息子との日々は幸せそのものだったし、復職後の仕事も楽しく感じていましたが、夜泣きや夜間授乳に慣れない仕事の毎日で、気づいたらまた睡眠と食事が疎かに。

元々、数年間のタンパク質超欠乏時代を経ての妊娠だったので、基本的に栄養不足の状態です。
気合いだけで数ヶ月なんとか保てていたものの、そんな生活のままで心身が頑張り続けられる訳はなく、ある日突然、「あ、もう無理だ。」と、夫に相談もなく仕事を辞める決意をしました。

仕事と育児の両立、完全なる挫折です。


育児(離乳食)も、思いつめていました。
職業柄、食の世界をいろいろ見てきたこともあり、子どもの離乳食にはかなり気を配った方。
作ることが好き、ということもありますが、市販のベビーフードには罪悪感があり、手作り一択

でも、よく食べる子なのに、あちこちに鉄や亜鉛不足のサインが出始め、歯のエナメル質の形成不全も見られ、栄養的な観点で危機感を感じるように。

あれ …?愛情たっぷりに、真っ当にやってきたのに、今のままじゃ、なにかまずい…?
離乳食って、何が正しいの?

誰か、正解を教えてくれぇぇ!!!

「正解」を探して本を読んでも、人に聞いても、思うような答えに辿り着けなくて苦しい…。情報沼にズルズルと沈んでいきました。

そして、沼底に沈みきったところで、世の中に溢れている情報に触れていくには「自分で知識を身につけて、判断する軸を自分の中に持つしかない」という考えに至ったのです。

人間の体のこと、咀嚼能力や消化のこと、栄養のことを学ばなければ、離乳食への不安が消えないなと思い、退職後すぐに勉強を始めました。


日本でも鉄に特化したベビーフードが!

手作りを貫いていた一人目の離乳食でしたが、二人目を出産するころには、海外から高栄養ベビーフードを購入するほどに価値観が変化。
特に、鉄を強化した、離乳食初期から使用できるベビーフードは日本でなかなか見つけられず、海外のサイトであれこれ試す他、手段がありませんでした。

日本でも、もっと気軽に、栄養に特化した安心できるベビーフードが買えればいいのに…。

そう思いながら、ある日ぼーっとTwitterを眺めていたら、とあるベビーフードのリリースに触れた投稿が目に留まり、「離乳食初期から栄養に特化したベビーフード作り」に挑戦しているスタートアップがある!ということを知るのです。

そのときは、「こんな商品欲しかった!…けど、高っ!!」「この会社には(価格含めて)ぜひ頑張って欲しいなぁ〜」と思って画面を閉じたのですが、あれよあれよとご縁がつながり、今まさにそのスタートアップで働いています。


つくづく思うのは、離乳食って難しいけどシンプルで、本当に「正解」がない世界だということ。

でも、命に直結することだし、責任や愛情ゆえ、みんなすごく悩んでいる。

ちょっと前のめりで、圧強めな優等生プロダクトが多い弊社ですが、私たちは「正解」を提案している訳ではなく、家族や食卓でのゆとりとしなやかさに寄り添うことを実現したいと思っています。


人は、とにかく揺らぐから。

食ってすごーーーーーく大切だけど、人生、瞬間ごとに、状況ごとに、大切なことって結構変わる。その揺れ幅を楽しめるしなやかさを、もっと子育て世代と一緒に楽しみたいです。

このnoteでは少し肩の力を抜いて、「正解」の話ではないことを綴っていきたいと思います。どうぞ引き続きお付き合いくださいませ。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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