読書感想文『精神分析入門/フロイト』
「これは、R指定だ」
今、思い返すと、この本に、そんな感想をいだきます。
なぜなら、若いころの、ぼくは、この本で、視野が、せまくなったからです。
なんでも無意識に結びつける、のか?
とにかく何でもかんでも、無意識に結びつけて説明をしてくれます。
そして、それが自分の癖になりました。
「あ、この人が視線を自分から“無意識で“(そんなことわからないのに)逸らした。嫌っているに違いない」
と。
これは、ダメじゃないでしょうか?
学術書は、英語で読んだほうがいい。かもしれない。
なぜなら、英語は、シンプルだからです。
もちろん、英語が堪能であることが前提です。
結論から始まり、補足で終わる。主語や目的語がはっきりしている。
一方、日本語は、結論が最後にくる。主語や目的語が省略されがち。指示代名詞も多い傾向にある。
ドイツ語と、フロイトの思考は、とても論理的に感じました。
なので、シンプルな、英語で読むのが、好ましい。
かもしれない。
フロイトの言葉は、強いです
主観的な感想ですが。
とても論理的に、夢を分析し、説明している。
鮮やかと言うわけでもなく、暗いわけでもない。
ただ、淡々と事実を述べ、論理を展開する。
なんと、強い言葉でしょう。
これを、学生だったぼくが、借りる。
弱く見えそうです。
“ありがとう”
このくらい、優しい言葉が、ぼくは、スキです。