三詞(みこと)

千年の先。短歌。歌詞。小説。コピー。ネーミング。

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最近の記事

思い出と 使い古した 合鍵と キミを残して 閉じた玄関

    • 「手、つなごっ」 その一言が ボクたちを 『トモダチ』じゃない 『トクベツ』にした

      • オトダマ!! (あらすじ)

        見た目も地味で、勉強もスポーツも出来ず、何の取り柄も才能も特技もない少年、一郎(イチロー)は、高校の入学式でたまたま肩がぶつかった相手がタチの悪い不良だったために、ひどいイジメの対象になってしまう。 入学から3ヶ月後、イジメを苦に飛び降り自殺を試みるが、飛んだ瞬間、偶然通りかかった貧弱な死神に助けられてしまう。 死神は寿命のきていないイチローにこのまま死なれたら困ると言い、イチローが生きていくために必要な「特技」を授けるという。 どんな特技をもらうか迷ったイチローは、悲

        • オトダマ!! 第三話

          翌日、”奴隷”じゃなくていられるせっかくの日曜だし、どんな楽器でも弾けるようになったのだから、何か手頃な楽器でも購入しようと、楽器店のある商店街を歩いていた。すると、楽器店近くのコンビニの前で、たくさんのペットボトルドリンクの入った袋を両手に持って歩く女の子が見えた。なんかヤバそうだなぁ・・・って思って見てると案の定、ビニール袋が破れてペットボトルがごろごろと転がった。 予感的中・・・。「だ、大丈夫ですか?手伝いますね。」女の子の背後から声をかけると、女の子も「す、すみません

        思い出と 使い古した 合鍵と キミを残して 閉じた玄関

        マガジン

        • 恋のさえずり
          50本
        • キミの歌 〜一人千首〜
          975本
        • ボクの詞(ウタ)
          320本

        記事

          オトダマ!! 第二話

          野球場からの帰り、演奏に夢中でお腹ペコペコだったボクは、ふらりとショッピングセンターに寄った。 センター内のフードコートを目指して歩いてる途中、どこからか生ピアノの音色が聞こえてきた。 吸い寄せられるように音のするほうに行ってみると、中央ホールにグランドピアノが置いてあり、鍵盤に向かっている若い女性の演奏がちょうど終わったところだった。その様子をぼんやりと見ていると、拍手する数十人の観客の最前列で、泣きながら何か言ってる女の子が見えた。 「ちがうよ!それじゃない!それじゃ

          オトダマ!! 第二話

          オトダマ!! 第一話

          ボクの名前は一郎。野球好きだった父が、あのイチロー選手のように自分の特技や才能を活かして、世の中の人々を感動させたり、幸せにしたりできる人間になって欲しいという願いを込めて命名してくれたのだけど・・・。 幼少期はもちろん、小学校、中学校を経てもなお、勉強もスポーツも苦手、習い事は続かない、おまけに顔も背格好も人並み以下で、なんの取り柄も特技もない冴えない男だ。 だけど、今日から高校生。高校生活では必ず「何か」を見つけて、世界中の人たちをアッと言わせる男になるんだ! そんな意

          オトダマ!! 第一話

          悦びが 肌を火照らす 初めての 夜に重なる 燃える心臓

          悦びが 肌を火照らす 初めての 夜に重なる 燃える心臓

          泣きながら 告げたさよなら 春風に 解けて散った 駅のホームに

          泣きながら 告げたさよなら 春風に 解けて散った 駅のホームに

          「また明日」 笑顔で見送る キミの背に 呟く「好き」は 届かないけど

          「また明日」 笑顔で見送る キミの背に 呟く「好き」は 届かないけど

          片思い 実ってずっと 両思い 最期看取って また片思い

          片思い 実ってずっと 両思い 最期看取って また片思い

          意地悪な 私の胸のセンサーは 実らぬ恋に 反応したがる

          意地悪な 私の胸のセンサーは 実らぬ恋に 反応したがる

          無常

          壁に掛かった二つの針の 命を削る無色の音に 焦りと不安を押し付けられて 足掻いてもがいてたじろいて それでも明日に期待して それでも明日こそはって 無慈悲な時間に負けたくなくて 無意味な時間を蹴飛ばしたくて

          あの時の エールが今も 効いている 心にしまった 声の御守り

          あの時の エールが今も 効いている 心にしまった 声の御守り

          見送りは いいよと言って おいたのに 何で来たんや 泣いてまうやん

          見送りは いいよと言って おいたのに 何で来たんや 泣いてまうやん

          あとちょっと もう少しだけ あと5分 離れたくない 離したくない

          あとちょっと もう少しだけ あと5分 離れたくない 離したくない

          ボクたちが 出会う以前の インスタを 見ながら少し 過去にヤキモチ

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