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気楽にいく方法


テイク・イット・イージー、和訳すると「気楽に」。響きは軽やかだが中々に抽象的で取り扱いの難しい言葉だ。

まず、気楽に「いる」のか気楽に「する」のかどっちなのか、個人的にはそれが気になる。

「気楽にする」というと、意識的に自分の心持ちをよりリラックスした状態に変えるイメージで、「気楽にいる」だと堅苦しくなく普段のまま、という感じがする。自分を含めた誰かに「気楽に」という時は、圧倒的に前者の意味で使うことが多い。肩に力が入りがちだったり、何となく緊張してギクシャクしてしまうような時、何とはなしに「気楽に、気楽に」と心がけるのではないだろうか。

「気楽」とは結局のところ、無理をしないということなのだろう。そう考えると、背伸びせず地に足をつけ、自然に呼吸をして落ち着いている状態が気楽である状態だと言える。

気楽でない時―気持ち的に浮足立っている時や緊張している時は不思議なもので、身体や身体の感覚もきっちり心についてくる。

心がいつもの状態ではない時、足元や膝は何となくふわふわするし、緊張していると肩や背中にはがっちり力が入っていた、という経験には心当たりがある人が多いのではないか。

そんな時私がする手っ取り早い対処法としては、深呼吸とストレッチがある。驚いたり焦ったり慌てたりすると、人の呼吸は浅くなるものだ。ちなみに「息を呑む」とか、「息を吐く間もなく」などの慣用句は、この状態をとてもよく表していると思う。息を整えるには、まず息を吐ききり、肺を空っぽにしてからゆっくりと息を吸い込む。できれば外気の新鮮な空気の方が、思い込みかもしれないが気分的にスッキリしやすいように思う。さらに意識的に呼吸を深くするために、腕や肩周りのストレッチをする。肩を回したり腕の筋肉をじわーっと伸ばしたり。ゆっくり上を向いたり下を向いたりして首の筋肉を伸ばすのも手軽だ。

それだけで気楽になるわけではないが、それで良いのである。別に、ストレッチや深呼吸でなくてもいい。要は、今の自分が普段ののんびりしている時の自分からどのくらい離れたところにいるのかわかるのが大事なのだ。「あ、緊張してるなあ」とか「なんだか落ち着かないな、そわそわするな」とか、それがわかって、そして心身ともに快適な時の自分へ近づけるための自分なりの方法があれば、みんな意外と程よく気楽に行けるんじゃないかと思う。スポーツ選手が験を担いだりルーティンを細かく決めていたりするのも、多分この呼吸とストレッチに近いものなのではないだろうか。

快適な状態に持っていく方法は、多分、人による。呼吸を意識的に変えると逆に落ち着かなくなる人もいるかもしれないし、ルーティンを決めてしまうとそれから外れた時に慌ててしまう人もいるんじゃないかと思う(私ですね)。

子どもの頃に、手のひらに3回人という字を書いて飲み込むと上がらなくなる、というおまじないが流行ったのを覚えているだろうか(確かちびまる子ちゃんも同じことをしていたのでローカルなものではないと思っているのだがどうだろう?)。ものぐさの権化たる私はそんな手軽なもので、うまいことプレッシャーや緊張を逃せられたら最高だなあと思っている。

さて、少しだけ圧のかかる週明けに、快適なあなたになるためのルーティンはなんですか?
                     (C.N)

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