ねんねの友の話
先月、娘が修学旅行に行った。
わざわざ寒いのにさらに寒い所へ行き、山道を車酔いしながら行くのがイヤだったようだが、行ってしまえば思っていたよりも悪く無かったようだ。
滝や、誰か昔の人のお墓や、テーマパークに行ってきたのだが、目的地がどこであれ、男子がわちゃわちゃしているのを長時間見ていられて、楽しかったらしい。(誰目線なんだ汗)
ところで娘は赤ちゃんの頃から、それがあれば安心して眠るといういわゆる「ねんねの友」がいる。ミルクを飲ませる時に首元に置いていた安いタオルがはじまりなのだが、今でも寝る前にそういう安い、ループの長めのタオルを首元に置いて寝ている。それを触りながらあっという間に寝てしまう。幼稚園ぐらいの頃は、そういったタオルを洗ってしまうと、手触りが変わってしまうから眠れなくて怒るという現象が起きていたが、最近は3枚ぐらい「ねんねの友」を用意しているので洗濯しても問題はない。
娘が幼稚園時代からの友達にそんな話をした時、その子の「ねんねの友」はもっとシビアな状況だと言った。赤ちゃんの時に寝かせる時にずっと抱っこしていた為に、ママのブラの肩紐のつるつるした触り心地がないと眠れない事態で、その友達の5歳年下の妹ちゃんも、お姉ちゃんの真似をするから「寝るよー」というと、姉妹そろってパジャマの上にしま〇らで各自が選んできたブラを肩からかけて、寝るらしいのだ。w
娘は、タオルだったから持ち運びが出来て良いものの、友達はブラを持ち歩くわけにいかず、ひもの部分をカットしてポケットに入れて行ったらしい。
それぐらい、触って安心できるグッズがあるというのは大切な事なのだ。
母にその話をした際に、私が小さい頃に安心出来るグッズは何かあったか聞いてみたが、「無かったねぇ」と言われた。言われたと同時に、ずっとずっと忘れていた記憶が蘇ってきた。
物としてではなく、寝る前に親指を咥えて寝ていた!しかも小3ぐらいまで!!
なぜ小3まで執着していた親指の事をすっかり忘れてしまったかというと、寝ようとする私の親指に、父が練りがらしのチューブを着けたからだ。その癖を直させたかったかもしれないが、泣きながら絶望して激怒した事を思いだして悲しくなった。
娘に、「もしタオルを洗濯したあとに激辛パウダーとかまぶされてあったらどう思う?」と聞いてみると、
「はぁ?! 有り得ない。」と言った。
…そうだよね。お母さんさ、それと同じ事された事があるんだ。
私は父の事が小さい頃から嫌いだが、そうか、いちいち人の嫌がる事をするからか。そうして私が泣いても「泣くな」って大きな声で怒られたりしたんだ。母もそんな父に何も言い返さなかったんだ。
小さい頃の私、可哀想に。よしよし。
子供の時に自分の力の及ばないところで理不尽にされた事って大人になっても結構影響があるのかもしれない。
子供の頃に制限されたから何かを大人買いするとか。新しい事を始める勇気が出ないとか。
娘には、地球に生まれて楽しいとか、1人でも仲間と居ても楽しく生きられるような人生を送ってほしいな。私や旦那のしてきた事が娘のトラウマになったりしないといいな。とにかく楽しく、面白く生きて欲しいな。