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甲状腺乳頭癌の話4 経過観察か切除か

血液検査、超音波検査を経て、癌宣告が出たものの、その後、甲状腺の腫瘍から細胞を採取し、その細胞を顕微鏡で調べ、良性か悪性かを判断する細胞診検査を受けることとなります。
後日分かったことですが、この検査も推定診断であり、悪性だとしても100%癌確定ということではないとのことです。
実家で「そもそも癌ではない可能性もある」と言われたのは、この点だったようです。
ですが、結局のところ、細胞診検査の結果、予想通り悪性と判断され、この検査結果は100%ではないとはいえ、99%確定と言えるというニュアンスの説明を先生から受けたのでした。

次に、このまま経過観察か、切除するかの選択に迫られました。
実家では「大丈夫、大丈夫」というノリだった中で、
「切除はするな。なるべく切らないほうがいい。」ということだけは明確に言われました。
夫は独自に調べてくれたようで、今のうちに腫瘍は切ってしまったほうがいいのではないか、という考えに傾いているようでした。
私自身はどうしていいか、分からずにいました。

その後も一人で、または夫と一緒に、何度か病院に足を運び、複数の先生から説明を受けました。
先生によってもご意見は微妙に違ったり、様々でしたが、
「腫瘍が6mmと微小であり、位置も神経に近くはなく、85パーセントの確率で10年経っても変わらないケースなので、経過観察をすすめます。もし腫瘍が1cmくらいの大きさになってしまったら、その時に考えるのでいいのではないでしょうか。」
と言ってくれた先生から、安心感を受けたので、経過観察していくことを決断しました。
それから約8年間はその先生のお世話になったのでした。

経過観察といっても、定期的に血液検査と、超音波検査をすることであり、日常生活で特に気をつけることはなく、食事も普通でいいし、あえて言うなら健康に気をつけて過ごす、ということだけでした。

その後、3ヶ月毎に定期検査を受けに行きましたが、腫瘍の大きさが1cm近くになってしまうこともありました。
しかし
「細胞は綺麗な球体の形をしているわけではなく、測る角度で変わるから、誤差の範囲でしょう。つまり引き続き観察のみでいい。」
と言われ続け、そのうち、
「そんなに頻繁に検査しても変わらないだろうから、サイクルを伸ばして半年毎にしましょう。」
とまで言われましたが、心配でしたので、せめて4ヶ月毎にしてほしいとお願いしました。

そして4ヶ月ごとに検査に行く、というのが私の生活の一部になっていくのでした。→ 続く

お読みいただき、ありがとうございました。

追記:見出し画像は、「みんなのフォトギャラリー」から選択し、pasteltimeさんからお借りしました。ありがとうございます!


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