サンドイッチマン風ネタ~「スポーツ」
「最近太っちゃたしなあ……。
この間なんて小学校の息子の二人三脚でこけちゃって息子に大恥かかせたし。
そろそろきちんと毎日運動でもやってみるかな……おおなんだこれ」(伊達ちゃん)
『マキタスポーツ』
「これってあのマキタスポーツさんがやってんのか」
「ちょっと入ってみよう」
「いらっしゃませー」(富沢さん)
「あの、スポーツやりたいと思いまして」
「いらっしゃませー」
「だからそれはさっき聞いたよもう」
「はい」
「そうじゃなくてさ。ここって、マキタスポーツさんの関連の…」
「いいえ、まったく関連はありません」
「え。そうなの
でも看板にさ、おもいっきりマキタスポーツって書いてあったからね」
「お客様間違ってますよ」
「当店は『マキ+スポーツ』っていうんですよ」
「ああ、マキ”足す”スポーツなのね……うわなんだ、なんか数学的だね」
「そうですよ。運動というのは科学で支えられているってご存知ですか」
「いやまあ知ってるけどね。
いろんな器具とかさ、そういうのは科学的に測定するんだろ、それくらいは知っている」
「ははははは、お客さん人生なめてませんか」
「は」
「人生をなめるとろくなことにはならない。
そのことを幼少の砌(みぎり)に知った人間とそうでない人間がいる。
知らない人間が、やがて肉体を酷使するスポーツを求めるんですよ。
はっはははは」
「うわなんだここ、ちょーめんどくせ。
あのね。そうじゃなくてさ、単純になんかスポーツ始めたいわけ」
「どんなスポーツをしたいんですか」
「いやだからね、おれもう40過ぎているんだけどさ。
人生の半ばを過ぎている…いやまあそこまではいってないけどね多分。
今もうさ、人生100年だって言うし」
「ははははは」
「何がおもしれえんだよ」
「お客さんが
あっはははははー
そんなに生きるつもりなんですか」(富沢意味なく爆笑)
「お前に言われたかねーよ。そうじゃなくてスポーツの話なの」
「マキタスポーツ」
「じゃなくて、具体的なスポーツ。俺に何が合うかちょっと考えてみてくれよ」
「そうですねえ、お客様の場合二子山部屋がよろしいかと」
「は」
「あれってスポーツじゃなくて相撲道だろ。
別にさ、今から道を極めなくていいの」
「じゃあそうですね、高砂部屋ではどうでしょう」
「だからそうじゃなくて。俺力士になりたいって言った?いったかなそれ」
(伊達ちゃんかわいくうなずく)
「いえ、でも体型が言っているように思えまして」
「言ってないんだよ。言っているように思えるかも知んないけどさ」
「それだったら」
「うん」(伊達ちゃんうなずく)
「ランニングとかおすすめですね」
「ああ、やってるよねみんな」
「その場合はこちらのシューズをおすすめしています。一度履いてみますか」
「いいの」
「はい、こちらの椅子でお履きいただいたらお試しいただけます」
「へえいいね。これもらおうかな。
でもなんだか珍しいブランド名だねこれ。
このロゴみたいの+ってなんなのこれ。
ちょっとだけ気になるんだけど」
「当店オリジナルの飽きた+スポーツとなっております」
「それってマキタスポーツのパクリだろ。それになんだよ飽きたって。すぐに飽きて止めるみたいじゃないか」
「ええ。だいたいスポーツ始める方って三日坊主です」
「お前はいったいなんの商売やってるんだよ」
「秋田スポーツです」
「仙台じゃなかったのかよ俺たち!」