街を歩く女の子たち
御堂筋を歩いていると度々思うことがある。
「みんな、可愛すぎない...?」
街を歩く女の子たちみんな可愛いのだ。
右をみても左をみてもみんなオシャレ。
アメリカ村などに行くと古着屋さんで服をみる若い男女がたくさん。
その男女も古着らしき服を着てこれまたオシャレ。
梅田の方へ行くとこれまた、みんなスタイリッシュ!
そんな私はというと、着られてる感のあるワンピースにすっぴんの、田舎から出てきました!感
満載の格好。
ショーウィンドーに映った姿を見て思わず叫び出しそうになった。
「このままじゃダメだ!」
と一念発起し、服屋さんへ行くことに。
しかし、準備をしていくうちに不安になってくる。
「この格好で服屋さんに入って大丈夫なのか?」
「服屋さんにいくための服が必要なんじゃないか?」
そして今まであのワンピースで何も思わず服屋さんに入っていたことを思い出し、またも叫び出しそうになる。
服屋さんに入ることは諦めた私は、ネットショッピングを頼ることにしてみた。
私の年代の子たちがよく着ているらしいブランドサイトをちらり。
「高い!」
思わず叫んでしまった。
高い、高すぎる...
私と同年代の子たちはこんなに高い服を着ていたのか、
どこからそんなお金が出てくるのか?
同年代の子たちの家は庭を掘ったらお金が湧いてくるのか...?
フリーターの私には衝撃的な価格だった。
恐ろしい、とすら思えた。
が、素晴らしいブランドを発見する。
GUである。
オシャレでお値段もまだ手が出るレベル。
(「どんだけお金ないんだ」と思われた方、逃げないで)
そして素晴らしい数字を目にすることとなる。
390円
390円で服が買える!!!
素晴らしい時代になったものです。
さっそく最寄りのGUへ。
か、か、可愛い!!
どの服もとても可愛い上、店員さんは話しかけてこない!!
最高の店を見つけてしまった。
先にONE PIECEを見つけてしまったかのような気分だった。
「すまんな、ルフィ」などと思いながら服を物色。
その結果ゲットした服は
・UVカット効果のあるカーディガン
・スコート(スカートにみえるズボン)
・レッグウォーマー(平成初期の女子高生みたい)
これで、私もオシャレピープルの仲間入りだ!
と思ったのも束の間。
私は化粧が非常に下手だった。
せっかくオシャレな服を着ても化粧が下手だったら意味がない!
またもや、一念発起した私は普段通っている美容室に化粧を教わりに行くことにした。
その美容師さんはヘアメイクのお仕事をされていた方だったので期待大。
私は生まれ変わる!
と意気揚々と美容室へ向かう。
さっそく持っている化粧品を見せる。
待っていたのは酷評の嵐。
「このファンデーション、肌の色と合ってないよ」
「高かったんです!」
「でも、肌の色と2トーンくらい合ってないよ」
「!?」
いや、買った時からうすうす思ってはいたんですよ。
首と顔の色が違うと。
でも、高かったし...
もったいないから使おう...
と思いながら使っていたファンデーションを一刀両断。
優柔不断な私にはこの感じがすごくありがたかった。
「それはいらない」
「これはいる」
「これの正しい使い方はこう...」
「な、なるほど!」
すごい技術力と力説に若干怯みながらも、3時間弱みっちりレッスンを受けた。
その結果、
「す、すごい...!」
別人のように生まれ変わりました。
首と顔の色は統一され、アイラインはキリッと、私のすだれまつ毛も、ぱっちり目が覚めた。
これで私もオシャレピープルの仲間入りだ...!
そう思ったのも、またもや束の間。
帰り際、美容室の鏡に写った私の髪の毛はすごくパサパサだった。
その上、癖毛も重なりうねうね。
美容室で髪の毛に気づくことになるとは。
オシャレピープルへの道のりはまだまだだと悟った。