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ミニマリズム - 視力の引き算

5年ほど前、いつもの眼科にコンタクトを買うための処方箋をもらいに行き、いつもの検査をしていると、「度を落とされますか?」と眼科医に言われた。
それまで15年間、同じ眼科で同じ度数のコンタクトを買っていたので、この質問に驚いた。
「え、なぜですか、、、?」
「あまりよく見えすぎても疲れてしまうので」
当時ミニマリズムに強く惹かれていた自分は、この、敢えて度数を落とす、という引き算にミニマリズム的な魅力を感じた。
実際に度数を4段階ほど落とし、視力は1.2から0.8になった。

驚いたことに、日々の生活には何の支障もなかった。
仕事はパソコンでしていて、会議だろうが何だろうが自分のパソコンの画面を眺めているので遠くを見る必要はない。0.8もあれば駅や街の表示は読める。

必要十分なだけの物を所有するように、
必要十分なだけの視力というのもあるのかと思った話だ。

少し違う話だが、朝起きた時や夕暮れ時、敢えて裸眼でぼーっとするのが好きだ。
目のいい人にはわからない感覚だろうが、視界がぼやけると思考もぼやけ、いい感じにぼーっとできるのだ。
そういう時、「なんか贅沢な時間だな」と思う。

敢えて減らす、敢えて引く、敢えて落とす。
そうすることで得るものもある。
そうすることで得るものに、目を向けてみる。


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