【私流、テンパらないコツ】心と体のメカニズム
昔からしょっちゅうテンパる癖のある私が、そういえば最近心穏やかに過ごせている。人とくらべた事はないが、私なりに、ここ半年ほどで劇的に減ったと思う。
なぜだろう?て思い返して、「あ、そっか!」て気づいた瞬間があったので、今日はそんな、小さなお話。
そもそも、『テンパる』とは
そもそも「テンパる」は元々は麻雀用語であり、あと一つ欲しい牌が手に入れば上がれる状態になることを指します。
あと一つで上がれる状態になる状態のことを「聴牌(テンパイ)」といい、これに「る」を付けて動詞にしたものが「テンパる」となります。
【引用:https://studywalker.jp/skillup/article/207530/】
つまり、現在の意味とは全く逆の、ポジティブな言葉として使われていたという事。それが時代とともに意味が徐々に変化し、今のネガティブな要素を含んだ言葉として使われるようになったのだそう。
「あと少し!もう一歩!」て状態の捉え方って人それぞれで、その捉え方の幅が、一つの日本語を全く真逆(の意味)の言葉にしてしまったのだ。
ーやっぱり、言葉って面白い!
私がテンパる時は?
それはさておき、冒頭で書いた「私はしょっちゅうテンパる」の意味も、
・いっぱいいっぱいで心に余裕がない状態
・焦って落ち着かない様子
・漫画みたいに頭から汗マークが出て、最悪チーンて思考がストップする
・もっと最悪だと、口から魂が抜ける(ような気がする)
みたいなニュアンスの状態。
そうなると、本来のパフォーマンスができず仕事や物事のクオリティーが下がる。周りの人にも迷惑をかけるし、何より自分がキツい。
テンパるとドキドキ動悸がして、それに気づくとますます焦りドックンドックン響く自分の心臓の音に吐きそうになることもあった(泣)。
何とかせねばと、ある日「私はどんな時にテンパるんだろう?」と振り返り、ある共通の状態に気がついた。
それは、時間がない(と思っている)中で複数の事を同時進行しようとしている時であった。
手放して、“今”に集中する事
そんなの忙しい現代人には当たり前だし、難なくこなせる人もたくさんいるだろう。様々な時短術や作業効率を上げる方法も、多くのメディアから取り上げられている。
でも、それがわかっていてもできない、私みたいな不器用な人間もいる。作業としての効率は上がっても気持ちがついてかないと、結局自分が納得できるクオリティーではない。
だったら。「時間内に終える」を手放そう、と思った。
ただ物事には締め切りがあるので、時間厳守の事は例外。暮らしに関する事や、作品作りなど、自分の中で量より質を大切にしたい事に関してのみである。
もう、いいや。時間なくても、ひとつひとつじっくり丁寧に取り組もう。
同時進行を止め、タイムリミットをいったん忘れ、今目の前にある事だけに集中してみよう。
終わんなくても、テンパって何もできなくなるよりずっといい。気持ちが落ち着いた時に、取り組み直そう。
そうしているうちに、徐々にテンパる事が少なくなった。集中して取り組む事で、以前より作業効率が上がったのだ。そして不思議なことに、自分の予定時間内に終わる事が多くなった。
テンパる人は呼吸を意識する
テンパる事が少なくなり、だんだんと動悸も落ち着いてきた。ここ最近、穏やかな、心地のいいリズムで動けている。以前より、呼吸がしやすい。
ああ、そういう事か、と思った。
無意識で気づかなかったけれど、そういえば私、『呼吸と同じペース』で行動していた。
呼吸と同じペースで動く
普段レッスンの時に(ヨガのインストラクターです)すごく大切にしているのが「呼吸」で、「呼吸に合わせて動きましょう」と毎回お客様にお伝えしている。ゆったりと深呼吸し、自分の呼吸のリズムを感じながらポーズをとる事でヨガの効果をしっかり受け取る事ができるからだ。
なのに、私自身が呼吸よりも速く動こうとしていた。
つまり、
→呼吸は体に追いつこうとするかのように、どんどん速く浅くなる。
→結果、酸素をもっと取り込もうと心臓は忙しく動き出し、思考が止まる。
→客観的に状況を判断できなくなり、ますますテンパる。自己嫌悪。。。
そんなループに、気づく事ができた。
【まとめ】深呼吸のペースに合わせて、”今”に集中する事
気づく事で、私はとても楽になった。
テンパりそうになったら、まずは深呼吸をしよう。そして、呼吸と同じペースでゆっくり動き、”今”やるべき事に集中してみよう。
そしたら、大変だと思っていた事が案外スムーズにこなせて、そのうちテンパる事もほどんどなくなるかもしれない。
皆がそうなれば、もしかしたら。
『テンパる』も本来のポジティブな意味で使われる日が来るかもしれないと、私はひそかに思っている。