【日常に、ランチビールというショートトリップを】
ランチしながらビールを飲むなんて、なんて素敵で、なんて贅沢な時間だろうと、最近心から思う。
最初にそれを知ったのは、友人の結婚披露宴の席だった気がする。お祝いの特別な時間を共有できる嬉しさと、華やかで温かい雰囲気も手伝って、とてつもなく美味しく感じられた。
真っ昼間からお酒を飲むなんて!という、ちょっぴりイケナイ事をするような罪悪感と、まだ社会が活動しているという、小さな優越感。そして、なんとも言えない開放感が重なって、いつの間にか私は虜になった。
ビールが好き
普段飲み会や自宅での晩酌時にも、私は一杯目には必ずビールを飲む。「とりあえず生」文化の影響も大きいが、乾いた喉を潤す最初の一杯は、やはりビールが一番しっくりくるからだ。
ちなみに、居酒屋さんなどでよく出てくる種類であれば、利きビールができる。あまり披露する機会はないけれど。。。( ゚д゚)
注がれたグラスの中には、キレイな黄金色のキラキラした液体と、その中の小さなシュワシュワたちを守るように、真っ白できめ細かい泡が乗っかっている。それをひとくち飲むと、ひんやりとした感覚が喉元を通り、徐々にカラダに浸透していく、あの感じがたまらない(←もうなんか変態ですね)。
ランチビールは、グラスで一杯だけ
そのくらい好きなビールだが、一杯でいい。それも、ジョッキではなく小さめのグラスで。そう思わせてくれるのが、ランチビールの不思議な魅力だと私は思う。
この間見たテレビで、地方の温泉を紹介する番組があり、リポーターが温泉に入った数秒後に「今、解凍中」と言っていて、私は思わず吹き出した。冬の寒い日の凍ったカラダに温泉の気持ち良さが瞬時に伝わる、見事な一言だと思う。
私が思うランチビールの魅力は、それに似ている。
注文したランチを待ちながら、ゆっくりとグラスの3分の1ほどを飲む。空腹のカラダには抜群の浸透力があって、すぐに脳まで届く。寒い日に温泉に入った時みたいに、ゆっくり、ゆっくりカラダがほぐれていく。
主役はランチ
徐々に思考もほどけて、ぼんやりと人間観察をしたり、友達と一緒の時は、何気ない会話を楽しんだり。
ざわざわした心が落ち着いたのを見計らったように、美味しそうな匂いと共に主役のランチが運ばれてくる。
その匂いで、食いしん坊の私は一気にお腹が空くのである。
あくまでも主役はランチだから、夜の居酒屋の時みたくダラダラ飲まなくても満たされるのだ。食事を楽しみながら少しずつビールを飲み、また食べ、少しずつグラスが空になっていく。
そしてお腹も満たされ、心も満たされ、余韻を味わい至福の時間となる。そんなランチビールの楽しみ方を、私は最近とても気に入っている。
ショートトリップでパワーチャージ!
私は、ランチビールにはショートトリップと同じような効力があると思っている。あっという間に非日常へと連れてってくれる、日常の中での小さなパワースポット。
休日にカフェでお茶するのも好きだけど、仕事モードからなかなか抜けられない時には、ランチビールに力を借りるのもありだと思う。最近は仕事が午前中で終わる日もあり、そんな時はオンオフの切り替えにランチビールが大いに役立つ。
頑張って疲れた日のランチは、ランチビールのあるお店で。
小さなグラスに、一杯のランチビール。
束の間ショートトリップを楽しみ、パワーチャージしてまた帰ってくる。
なんてお手軽でお手頃なショートトリップだろう。
ランチビールよ、心からありがとう。
こうして私はパワーチャージして、また日常に戻り、前向きに、快活に、日々の暮らしを楽しむ事ができる。
さて、来週はどこにショートトリップしようかな。