「賢明な判断を選ぶ必要はない」
まず初めに、みんなに聞いてみたいことがあるんだけど、
「こういう状況になったら大多数の人はどうするのかな」と思っていることがあって、
Q あなたは最近国際結婚をした新婚なんだけど、コロナの影響で、パートナーと国境を挟んで離れ離れになっている。パートナーの国はすでに国境封鎖しているけど、あなたには配偶者枠の特別VISAが与えられていて、入国できる権利がある。
あなたはパートナーの国に行く??
【あなたを取り巻く状況】
− コロナはいつ終息するか分からない。
− コロナはまだ流行のピークを迎えておらず、特に日本ではこれから始まる感が強い。
− 航空券の価格が高騰している。
− 飛行機の数は減ってきていて、いつなくなるか分からない。
− 日本もいずれ入国禁止、出国禁止になりうる。
− パートナーの国に行けても、2週間1人でホテルに隔離される。政府負担だけど情報が少なく、その実態が分からない。
これは私が直面していた状況で、どうしたらいいのか分からなくて分からなくて、
まさに「答えを持っている人がいたら教えて、、!!!」
という状況だったのだけど、
今行かないと、この先数ヶ月、最悪の場合1年以上旦那と離れ離れになる可能性があって、
全く予想できない状況の中で離れ離れでいるのってかなりの緊張状態の不安の中で過ごさなきゃいけないし、
もしももしも何か起こった時に最期の時間を一緒に過ごせない可能性もあるわけで、
私たちの場合、申請しようとしている配偶者VISAにも影響が出始めるから、
「今行かなきゃもうチャンスはない、、!」
という気持ちもありつつ、
入国できたとして、
ひどいアジア人差別にあって襲われたらどうしよう、とか(特にアメリカではコロナでひどいアジア人差別が起きている)
外国でコロナになってしまったらどうしよう、とか、
2週間のホテルの隔離で犯罪者みたいな扱いを受けたらどうしよう、とか、
入国できても、国内線が止めってしまって旦那に会えないかったらどうしよう、とか、
もし日本にいる家族がコロナになったり何かあっても日本に帰れなくなるよな、とか、
心配事がありすぎて、
続々と日本に帰国者が押し寄せている中で、
逆行していく自分はアホなのか、、?いくべきではないのでは、、、?
と思ったりで、
どうするのが賢明なのか全く判断できなくてお手上げだった。
「行くべきではない」と思いつつ、旦那には「こっちに来い!」って強気で言ってほしいような気持ちもあって、
もはや自分の気持ちすらよく分からないし、
理性的に考えても判断できないしで、
「選択を間違えたくない、、、!!!」っていう気持ちだけが先行していたのだけど、
そんな時にTwitterで助言してくれた人がいて、
それが、
「賢明な判断を選ぶ必要はない」
という言葉だった。
斬新、、、!!!!
斬新すぎて見た瞬間「え!!!そうなの!!!そうなの!!!???」
となったよ。
なんというか、この言葉がとてもしっくりきたというか、
間違っていない賢明な判断をしたくてそればかり考えていた私にとって、
第3の道を示してくれたような、そんな感じだった、、!!!
私は、基本的にあまり迷わないタイプで、
大抵のことは直感で決めてるし、
直感で決められないことは、頭で考えて、割と「こうするのが賢明だな」とはっきりさせてから進んでいるのだけど、
思えばここ最近でいうと、私が賢明な判断を下せていたことは一度もなかった。
こんな状況だからと思って名字変更してパスポートの名前を変更したせいで旦那とオーストラリアに行けなくなったし、
飛行機がなくなるかもしれないと思って旦那だけ先にオーストラリアに返したけど飛行機はまだあるし、
失敗の連続だった。
だから、「賢明な判断はしなくていい」っていう言葉にはすごく救われた、、!!!
これを聞いた途端、私の判断のベクトルが明らかに変わったよ!!!
薄々気づいていたのだけど、こんな状態で賢明な判断ができるわけがなくて、「賢明な判断をしよう!」と思っていることがお門違いだった。
なんというか、賢明な判断ができるのって、情報か経験がある場合だと思う。
日常に起こる判断が必要な出来事は、遡ればだいたいは実は経験済みなことで、そこから辿れば判断がつく場合が多いし、
自分が経験していないことは、他人の経験を情報として集めることで、判断ができたりすると思うんだけど、
今回のコロナは明らかに前代未聞で、誰もこれからどうなるか予想できなくて、
しかも状況は刻一刻と変わっていて、
つまり今日賢明だと思ってくだした判断が、明日には全く違うものに変わっている可能性が大いにあって、
そうなると「賢明」とは何か、というところまで考えなきゃいけなくなる。
例えば、政府が下す判断でいうと、専門家が集めている確かなデータと、
各国が辿っている”経験”を基にして、ある程度「賢明な判断」ができそうな気もするけど、
個々人が抱えている判断は、それよりずっと条件が複雑で、情報と経験がない中にいて、
緊急事態宣言は出ていないけどお店を営業すべきか、とか、
外国に住んでいるけど今日本に帰国するべきなのか、とか、
学校はあるけど子供を学校に行かせるべきか、とか、
そういうことはかなりそのひとを取り巻く環境と条件よって何通りもあって、
賢明な判断を下すために必要な情報と経験が集めにくいと思う。
賢明な判断かは分からないけど、どちらかを選ぶ。選んだらそれだけにフォーカスして最善を尽くす!!!
という気持ちが入ったことで私はかなり楽になったよ。
私には「賢明」という呪縛があったのだなと気づいたのだけど、
賢明な判断ができない状況っていうものがあって、
それに直面した時は、賢明な判断を選ぶ必要はないっていう考えもあるんだな、と学んだよ。
最近は、私の周りでいうと、海外からの帰国者のバッシングがすごくて、
著名人でいうと、バイリンガールちかさんが帰国のアナウンスをして炎上していたけど、
「賢明な判断」が何かも分からない周りの人にバッシングされる筋合いは全くないと思う。
例えばだけど、Youtubeでバイリンガールちかさんにバッシングしていた人は、ちかさんが取り巻くマレーシアでの環境や子供たちの状態や、現地にいるからこそわかるマレーシアの最新情勢や、日本にいるご家族の状況とか、その他ありとあらゆるファクターを何も知らずに責めるのは、
気持ちはわからなくもないけど、
何か違っていると思う。
「どんな状況であれ命が一番だろうが!!!」って言っている人もいるけど、
そんなこと、そんなバカにでもわかるようなことはちかさんももちろん分かっていて、
その上での判断だったのだろうし、
「難しい決断?何が正解かわからない?めちゃくちゃ悩んでストレスだった?、、なんじゃそら!」
って非難を浴びているけど、
ちかさんが何が正解かわからない中でめちゃくちゃ悩んでストレスを抱えながら難しい決断を下したことは事実だと思うし、
賢明な判断かは分からずとも、脳みそをフル回転させて必死で最善を選んで決めたんじゃないかなと思う。
まあ私もちかさんのことは何にも知らないけど、
少なくとも、そういう私たちが想像できないような複雑な環境と情勢に飲まれている人が、今の世界にはたくさん溢れている。
「海外に行ってるんだからそのくらい予想してるだろ!戻ってくるな!」
って言ってる人は、「じゃああなたはこんな事態を予想していたの?」
と問いたくなる。
私たちにできることと必要なことは確かな情報提供で、「帰国者がウイルスを持ち帰ることが多くて、感染率は何パーセントで、さらに帰国しても隔離で、、、」、とか、
そういう情報は確かに届けて伝えて知っておいてもらう必要はあると思うけど、
個々人が抱えている複雑な事情、環境、条件も知らないで、そのひとの判断に口を出すのは、
「じゃああなたには正解がわかるの、、?この状況でどうするべきかの答えを持ってるの、、???」
とただ疑問に思うよ。
P.S
それから、この「賢明な判断を選ぶ必要はない」っていう言葉以外にも、
今回の一件で「その言葉、私にくれてありがとう!!!!」っていう一言がたくさんあって、
一つは、
”Stay strong, remain calm and flexible”
みんなが”Stay safe”って言ってくれる中で、
この言葉は、私がどうやって精神状態を保っていけばいいかを的確について言葉にしてくれて、
この状況下での私のスローガンになった。
それから、アジア人差別が怖い、、と不安がっていたら、
”that is a risk but it is always a risk”
って言われて、「うわっ!そうだよな!!!!!そうだったな!!」
ってなって心が軽くなった。(アジア人差別なんでコロナ関係なく海外移住を決めた瞬間からわかっていて覚悟していたことだったことに改めて気づいた、、!!!)
やっぱり言葉はすごくて、今回もいろんな言葉に救われたよ。
私に言葉を届けてくれてありがとう!!
おかげで私は元気に生き延びられているよ!
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