#プペルバスU25 に見る”キンコン西野的戦略”
まずは、約1ヶ月間の準備期間を経て、先日無事に『プペルバスU25 inえんとつ町』を開催することができました。
ご支援、ご協力いただいた皆様、U25のスタッフたち、そして足元の悪い中お越しいただいた全ての方々に、感謝申し上げます。
イベントの感想は、U25のみんながそれぞれの視点で書いてくれているので、僕の役目はそこじゃないなと。
主催側として、どのような戦略でイベントを創り上げたのか、ゴリゴリの裏側をお伝えしようと思います。
今後、自分でイベントを主宰したい方、クラウドファンディングに挑戦したい方、U25として僕らと共に活動したい方は、是非ご覧ください!
「雨に濡れた人を見つけて、傘を差しに走れ。」
僕がスタッフに言った、説教がましいワードの1つです(笑)
この「傘を差しにいく能力」は、”小さな不満”を抱ける人ほど高い傾向にあるなーと思ってます。
たとえば、服屋さんでお客さんをスタッフと間違えた経験、ありませんか?
「Lサイズありますか?」って聞いたら、店員じゃなかったパターン、僕はよくあります(笑)
ここに、僕は”小さな不満”を抱いて、その解決策を探します。
アパレルブランド『ZARA』の一部店舗は、どのシーズンでも黒のドレスコードを身に纏い、ブランドイメージのモード感を出しつつ、お客さんと区別できるようにしています。
こうすることで、僕らお客さんはスタッフを視覚的に区別しやすくなるので、不満が生まれにくいのです。
プペルバスU25では、「黒基調に、赤のワンポイント」というドレスコードにしました。
これはスタッフの士気を高めるためでもありますが、何より「お客さんとスタッフを視覚的に区別できるようにする」という、お客様ファーストの気持ちの表れであります。
お客さんの視点に立って、どうしたら不満は生まれないか、どうしたら楽しんでもらえるか、それを「気づき」「考え」「行動する」ことが、イベントにおいて何よりも重要なんです。
他にも、「密になりにくい整理券の時間設計」「子供を退屈させないための風船配布」など、挙げればキリがないですが、徹底した計算の上でやっていました。
*(このテーマは、去年の12月28日に上がっていたサロン記事『ピークエンドの法則』が参考になるので、是非読んでみてください!)
「やらないことを決めよう。」
これは特に、クラウドファンディングで重要な視点でした。
やらなかったことは、
「リターンにグッズなどのモノを出す」
「現地で使えるリターンを出す」
この2つです。
「熱波隊が体験できる権利」「プペルバスを運転できる権利」などの一部例外もありましたが、基本的に上の2つはやらないと決めていました。
理由は、コケてるクラファンの共通点だったから。
西野さんのコンテンツを使ったクラファンを全て調べて、なぜ成功したのか、何が失敗をもたらしたのか、全部分析したんです。
ここまでやれば少なくとも「やってはいけないこと」はわかります。
クラファンは『信用の換金装置』と言われますが、「支援してくれるターゲットが望むリターンは何か」を考えられないと、信用の換金率が低くなってしまいます。
初日で100%を達成し、2週間ほどで150万を集めたのは、最低限の戦略をもって、最大限の換金率に上げることで出来た結果です。
「スタッフにとって、楽しいってなんだ。」
イベント業界では、「お客を楽しませるために行動しろ!」と言う人が少なくありません。
今回のプペルバスに関わった大人の中にも、そのような言葉を口にする人がいました。
ですが、僕はお客さんのために”スタッフにとっての楽しさ”を犠牲にするのは、あまり好きではありません。
むしろ、僕はスタッフを、時にはお客さん以上に大切にしたいんです。
ここで大切なのは、「スタッフにとって、楽しいってなんだ」と考えることです。
スタッフ同士が仲良くなること、お客さんに笑顔になってもらうこと、人それぞれ考えはあると思います。
でも、改めて考えると、スタッフが全国から集まった理由は『イベントに全力でコミットメントするため』です。
全力でイベントに取り組んだら、それで失敗したって、後悔はありません。
彼らにとっての”楽しい”とは、「プペルバスU25に全力でコミットメントすること」で、彼らが楽しめるから、お客さんを楽しませることができるんです。
スタッフが楽しそうにしていると、お客さんもつられて楽しくなるし、お客さんの中から「スタッフやってみたい」って思う人も出てくるわけで、戦略的にも理に適ってます。
そして、リーダーである僕がすべきことは、彼らが全力でコミットメントできる環境を創ることです。
「魔法使いを先頭に置くな。」
スタッフが全力を出すために、最も大切なことの1つが「人員配置」です。
魔法使いや僧侶に先陣切らせて、勇者は後ろでひっそり…なんてパーティーは即死するわけですよ!笑
これを理解していない人が本当に多くて、たとえば仕事に置き換えると、喋りが苦手なのに営業させるとか、パソコン出来ないのにエクセル作らせるとか。
もちろん当人にやる気があったり、経験としてやってみさせるのはいいんですが、無理やりさせてもモチベーションは下がるばかり、、、。
もう1つ面白いのが、実際は当人ですら「何が得意で、何が不得意かわかってない」ってことが多いです。
「意外と守備力高い」とか、「実は魔法使えたんだ」みたいなことがあるんです。
だから、スタッフの様子を見て、コミュニケーションをとって、現場でもこまめに会話をする。
1日50人以上のスタッフがいたので、全ての人に適した環境を与えられたわけではありませんが、イベント後の彼らのnoteを読むと、間違ってなかったんじゃないかなと思います。
「誰よりも強く、誰よりも優しく。」
先日、西野さんとお話する機会があり、その際に仰っていただいた言葉があります。
ミキくんって、いい意味で”我が強い”よね。
僕も23の頃はめちゃくちゃ強かったと思う。
ダウンタウンさん倒そうとしてたもん。
でも、ダウンタウンさんもそうだけど、
『強い人は、優しい』よね。
強さが、優しさに変わる時が来る。
おそらく、こんな感じのニュアンスで伝えていただきました。
みんながnoteで書いてくれていますが、僕は1日目にスタッフに対して伝えたことがあります。
「今日、一番頑張ったと思う人は手を挙げてほしい。」
もっと出来ることがあったんじゃないか、あの時こうしていれば、その後悔を残してほしくないと、みんなに伝えるためのものでした。
あれだけ苦労して、寝ずに取り組んだ1ヶ月が、もう間も無く終わるんです。
その感想が、後悔であって良いわけがない。
西野さんはよく「失敗しても、実験結果が得られれば成功」と仰いますが、それは「正しい実験をしていること」が前提で、100%を出していない実験に正しい結果は伴いません。
全力を出したのであれば、結果がどうであれ、その経験は知識になります。
だから、全力を出してください。
誰よりも、強くあってください。
自分が輝けるポジションで、全力を出したと胸を張ってください。
そうすると、周りが見えるようになります。
困っている人を助けられる余裕が出ます。
これが、優しさの正体だと思っています。
「U25のみんなへ。」
改めて、今回はご参加いただきありがとうございました。
100人以上の人を束ねる経験なんてしたことがなくて、みんなにいっぱい迷惑をかけました。
上手くポジション配置できなくて、全力を出せなかった人もいたかもしれません。
でも、イベントが大成功に終えられたのは、紛れもなくみんなのおかげで、誰か一人でも欠けてしまったら為し得なかった結果です。
本当に本当に、ありがとう。
僕はこれからも、西野サロンで最強の「仕掛け人」として、面白いことをやっていこうと思ってます。
もちろん、みんな巻き込まれてください。
そして、良き仲間であり、良きライバルとして、僕のことをドンドン巻き込んでください。
僕は間も無く、自分の人生をかけた挑戦に出ます。
1年前、(株)NISHINOのインターンに落ちた、あの日から、僕の熱量は変わっていません。
その挑戦に、U25のみんなと共に取り組んでいきたいと思っています。
みんなと共に成長し、喜びを分かち合うために、死ぬ気で頑張ります。
みんなとまた会えることを、楽しみにしています。
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