【アーユルヴェーダ】パンチャカルマ バスティ(Vasti:経腸法) 浣腸の話
今回は…..
パンチャカルマ(5つの治療)の治療のうちのひとつ
バスティ(Vasti:経腸法)の話。
ヴァマナ(Vamana:催吐法)
ヴィレーチャナ(Virechana:催下法)
ナセア(Nasya:経鼻法)
ヴァスティ(Vasti:経腸法)
ラクタモークシャナ(Raktamokshana:瀉血法)
私は23日間の入院で8日間ヴァスティを行いました。
いわゆる浣腸です。
スモール浣腸とビック浣腸があり、
スモールを5回、ビックを3回交互に経験しました。
スモール浣腸は….
オイルや薬剤が混ざったもので、量は100mlほど。
セラピストが実施してくれました。
この浣腸は1時間以上保持するよう言われ、その後トイレで排泄できます。
多少の違和感はあるものの、私は3時間ほど保持できました。
ビック浣腸は….
薬液が1Lほどあり、医師が実施します。
1Lの液体が肛門から入れられるので、非常に苦しいです。お腹がパンパンになります。
保持は10分できたら好ましく、5分でも大丈夫だと。
私は、最初の2回は3分ぐらいしか保持できず、その後も2,3時間激しい腹痛と下痢で、とても疲れました。
なぜこんなに激しい腹痛と下痢が起こったのか、質問してみたところ、ヒマシ油が入っているとのこと。
ヒマシ油(カスターオイル)が腸を刺激し、痙攣させ腸管内を押し出すため痛みが生じていたようです。ただ、様々な薬剤が入っているので、ヒマシ油だけの作用ではないと。
この作用により排泄を促し、毒素を排出していくので下痢をするのは正常な反応だそうです。
しかしながら、一部の人は毒素の多さから痛みが強く出ることもあるのだとか。
私の場合、1回目のビック浣腸の痛みはとても激しかったですが、徐々に痛みが軽減し3回目では10分間保持できたのも毒素が排出されてきたからかもしれません。
ただ、この痛みも人によるので、痛みが少ないから毒素が少ないとも言い切れないとのこと。
同じ治療だとしても、人によって薬剤は皆違うので、全く同じ治療をする人はいません。
浣腸をする意味
バスティは、アーユルヴェーダでは最も重要な治療だそうです。
すべての人々の身体に毒素は溜まっています。
腸内環境はほとんどの人、99%の人が良くない状態です。
バスティでは腸内環境にアプローチします。
私は治療前にNetflixで『健康''超“分析知られざるオナカの世界』を観ていて、腸内環境の影響の大きさをとても興味深く感じていました。
ビック浣腸は量も多いですが、作用も強く腸内細菌叢を壊します。リセットするイメージです。
スモール浣腸の役割は、人により様々なあるようですが、いくつかあげると
ビック浣腸で刺激を受ける消化管の粘膜を守るため
ヴァータを下げるため
ビック浣腸で全てを綺麗にし、失われた腸内細菌叢に対し、良質な細菌叢が戻ってくるように補助するため
破壊し、再生する。
シヴァ神のようです。
バスティにはリスクもあり、準備をせずに行ったり、
浣腸が早すぎたり、浣腸液の温度や粘度が高すぎたりすると迷走神経反射を起こし、突然死に至る可能性があるとのこと。
準備期間を経ること、専門家の元で行うことが危険を回避するために重要になります。
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