現時点のあなたはどこにいるのか?/作家の僕がやっている文章術010
決着点から過去をさかのぼらない
例文1を、まずは読んでください。
<例文1>
積もると予報で言っていた雪が気になって積もらないうちにとスーパーに行って夕飯の材料を買ってきたときから、雪が降り出した。
著者が現在いるのは「降り出した」時点です。
「買ってきた」は、過去です。
「気になって」「積もらないうち」はさらに過去です
「言っていた」はさらに、さらに過去です。
作文をする際に、現時点を書くための説明として過去の時点を一文の中に書き出してしまうケースはよく見受けられます。
過去の出来事を一文の中に入れて現時点を示す作文は、読者がいくつもの時点を理解しながら現時点にたどり着かなくてはならないので、理解しにくい文章になってしまいます。
単文で書くと、時点ごとの文章に分けられるので、理解しやすい文章になります。
例文1を書き直してみましょう。
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