愛してたはずの皆んなを忘れて
天国に逝った父のことで今、胸がいっぱい🥹
「監察医朝顔2022スペシャル」で認知症のお父さんと家族の想いを観てるうちに、父のことを思い出してしまっています
どうして一生懸命愛して、家族全員を養うためだけに必死で仕事だけを頑張ってきた人が、その家族全員のことをすっかり忘れてしまうんでしょうねぇ…
生まれ育った家族のことも、その生まれ育った家の間取りすらもしっかり覚えているのに
(いや、病気ですし、海馬がどーのという説明が聞きたいわけじゃないんです…)
悲し過ぎますね。何のために誰のために父は人生のほとんどを捧げてきたか、って。なのに、その家族の誰一人のこともわからないまま最後の10年近くを過ごして、そのまま逝ってしまって
だから私は父が死んだ時、そんなに泣けなかったんです
そのずっとずっと前に、初めて「そちらの方は、どちらさんでしたかな?」と言われた日にいっぱい泣いたからね
人生で1番愛してたはずの家族皆んなを、どなたですか?と聞くようになって、ずいぶん経ってましたから
今自分が死ぬほど愛している人がいるとして、その人のこと全て記憶から無くなる日が来るなら
いま、少しでも一緒に居たいと思うことすら何の意味があるのだろうと
相手にいくら覚えていてもらっても自分が愛したその人を見ても何も感じなくなる日が来るなら、今ももう何も悩まなくていいのかもしれないですね
(いや、だから、早期発見で今は薬もあるから、、とかそういう事じゃなくて)
大好きな人のこといつか記憶から全て消えて無くなるなんて
本当に…
父は厳しい人でした
苦労も苦悩もありました
全てを忘れて、お花畑で鼻歌を歌っている人生最後の日々は、
少なくとも彼にとっては、すごくすごく穏やかで幸せな日々だったんだと信じていたいです
じゃないと、全て無かったことにされてる私が、消え損だから
会いたいです
厳しく、ひとりでも生きていけるようなこんな私に
育ててくれた父に
*banner photograph by mikia, @丸の内