0歳児育休中ママが国家資格に挑戦して思う「育休中のリスキリング」
お久しぶりです、キャリアコンサルタントの大塚みきです。
娘が保育園からひっきりなしにもらってきた夏風邪やはやり風邪の菌を見事に全て受け止め、娘発熱→ほどなくして自分も発熱→娘完治→私治りかけ→振り出しに戻るという日々を過ごしていました(笑)
こんな事態に備えてたはずですが、なかなか新米ワーママ、まだまだうまく立ち回れていません。ワーママって体力もいるのね…笑
夏休みも終わったことですし、そろそろこなれていきたいところです。
さて、久しぶりの投稿となりましたが、今回は娘が生後5か月のときに国家資格キャリアコンサルタントを絶対取得してやると覚悟した経緯と、資格取得を経て思う「育休中のリスキリング」についてお話したいと思います。
少し長いですが、育児と働き方でモヤモヤしている方に是非読んでもらえたら嬉しいです。
前回の記事の続きで「キャリア=人生そのもの」と気づいた新米ママがその後実際どうしていったのか、という話でもあります。
▼前回記事
自分にとって働くとは何かを考えた
前回記事にも記載したのですが、娘が生まれて4か月目のとき、自分の今後のキャリアについて激しく不安を感じ、「今のままじゃよくないけどどうしたらいいかわからない」のルツボにはまっていました。
そこでまず、「私にとって働くとは何か」について考えました。
もちろん生きていくためにお金を稼がなくてはならないのが現実ですが、じゃあ生活できれば仕事はなんでもいいのか?と言われるとそうじゃない自分がいて。
私にとって働くってなんだろう、と考えました。
もちろん仕事を通して「女性の人生の選択肢カードを増やすお手伝いがしたい」というのもあるけれど、それはどちらかというと自分に課したミッションに近いものを感じていて…それよりもっと私の働くエンジン(原動力)になっているものは何だろう、と考えました。
そして出てきた答えは意外にも出産前とは全く違うものでした。
娘が大きくなって色々わかるようになったとき、私の姿をみて
「大人ってなんだか楽しそう!」
「働くのって面白そう!」
「ママってなんかキラキラしてて毎日たのしそう!」
って思ってほしい。
そのために私は今後も働いていきたい。
そして「ママってなんかキラキラしてて毎日たのしそう!」って思われるには、私自身が自分の仕事や生活を愛して心から楽しんでないと、そうは思ってもらえないと考えました。
今のまま「本当はもっとしたいことがあった」「ママになったから自分のことは後回しにしなきゃいけないんだ」という考え方でモヤモヤを抱えたまま、「一緒に親になったのに夫はいいな」という思いが時たま頭をかけめぐる自分・・・そんな自分のままで、果たして娘の目に「ママたのしそう」という風に映るのだろうか。
そう考えたとき、母になって変わった、母になったからこそ思う私にとっての働く意味は、娘に見せられる背中を持つために働きたい!ということでした。
「何かしなきゃ」の焦燥感に駆られる
そうときまったら、まずは自分が「今の自分好き!」と思えるような自分にならなければならないと思いました。すると今度は
何か行動しなきゃ・・・何かやんなきゃ・・・
と焦燥感からとにかく走り回ってジタバタする日々に。笑
資格スクールを探したり転職サイトをのぞいたり。
でも調べてみるものの、なんだかしっくりこないし、転職後やその資格の勉強をした後の自分の姿がぼやけてイメージできず、やる意味があるのか?と立ち止まってしまう自分がいたりして。
そしてふと、過去「今の自分が好き!」と思えていた時期と今の違いを比較し、あることに気が付きました。
いつまでも空回りしてしまうのは、自分の現在地と目指したい目的地がわかってないからだ!!
理想の自分と今の自分のギャップって?
地図を見るとき、今いる自分の場所と、目指したい目的地がわかっていないと、どっちに進んでいったらいいかわからなくなりますよね。
キャリアも同じで今の自分のいる場所と目指したい自分の場所がわかっていないからぐるぐる空回りしているんだと気が付きました。
そこで今一度目指したい自分の姿を整理し、今の自分に足りていないものは何か棚卸をしました。
「女性の人生の選択肢カードを増やすお手伝いがしたい」というけれど、その思いを自分はどうやって実現していきたいんだろう。
実際に自分自身がライフステージの変化でキャリアに翻弄されたとき、一番強く思ったのは「ネットをいくら検索しても自分の人生の正解はない」「答えは自分の中にしかない」ということ。
そう考えた時、もちろん知ってもらわなければ始まらないからSNSやメディアでの発信は大事だしやっていきたいことの一つだけれど、もっと個別性の高い悩みに寄り添いたい、多くの人でなくてもいい、出会った目の前の人の人生・キャリアに本質的に関わって何かお手伝いをできるようになりたい。と思いました。
そのために今の自分に不足しているものは何だろう?
キャリアに関わりたいというけれど、私自身キャリアや労働に関する知識は自分の経験上の話と持論だけ。このままではまだまだ視野が狭くて本質的に寄り添うことなんてできないんじゃないか。
よし、キャリアについて体系的にきちんと学ぼう。
そしてたどり着いたのが、国家資格キャリアコンサルタント(以下国キャリ)でした。
▼国キャリについてはこちら
夫の絶大なる後援により資格取得を決意
いざ国キャリを受けよう!と思って調べると次は受験資格の壁が立ちはだかりました。
私の場合2と3は該当しないため受験資格を得るには1の講習過程を修了しなければなりませんでした。
そしてこの講習がなんと150時間。そして認定講習を実施しているスクールを見るとどれも〇十万…(教育訓練給付金は受給資格がありましたが、それでも私にとっては覚悟のいる額)。そこまでの額を投資してもし時間捻出できなかったら?もし落ちたら?と思うと不安が先行してひるんでしまいました。
しかしそんな気持ちを夫に相談したところ
「本気でやりたくて、その勉強をすることで今後のキャリアの選択肢が増えるなら全力で応援するし、勉強時間の捻出ができるようにできる限りのことは俺がやる。勉強時間の確保は必ずできるように環境を整えるから、やるかやらないかで決めな」
と、この上なく心強い応援をしてもらい、必ず一発で合格すると覚悟を決め申し込みをしました。
育休中の資格取得について思うこと
…と、ここまでが私の資格取得を決意するまでのお話になります。
この後約10か月間の受験期を経て無事一発合格を果たすわけですが、振り返ると、育休中の資格取得は本当に本当にしんどかったです。認定講習は150時間と書きましたが、講習終了から受験までの期間に更に+250時間ほど勉強時間を費やし合格にこぎつけました(学科・論述・実技すべて込み)。
夫は「環境を整える」と言ってくれた通り、在宅勉強中も通学期間も試験前の追い込み時期もまとまって勉強できる時間をたくさん作ってくれ、家事も育児も私の分まで肩代わりしてくれました。
それでも、0歳児を抱えての国家資格取得は想像していた10倍きつかった。笑
かなりの熱意と覚悟をもって挑み、夫も実家も協力してくれての資格取得ですら、育児との両立のしんどさでへとへとになり、あれ?今日まとまって寝れてなくない?みたいな日もちょいちょいありました。笑
産後で体調も整っていない中で搾乳機をもって授業に出たこともあったし、夜泣き対応してたら早朝の勉強時間がきて寝ずに抱っこしたまま勉強したり、授業後に自主的に集まって実技練習する仲間を横目に焦燥感を抱きながら娘の元に走って帰ったり、言い出したらキリがないくらい、この身一つの時との違いに愕然としました。
少し前に育休中のリスキリングが話題になりましたが、よく考えたら育休中なんて、好きな本すら読めない生活。それどころかお昼ごはんでさえあたたかいうちに食べ終えられない生活の中でさらに勉強だなんて「どうかしてるぜ」って言いたくなるくらい、本当に大変でした。。
とはいえ、じゃあやらなきゃよかったか?と言われるとそうではなくて。私の場合は資格取得の目的がかなりはっきりしていたこともあって、合格という目標達成そのものより、合格を目指すまでの道中で今後の人生の肥やしになるだろうと思える多くの学びや気づきを得られたことが一番の収穫で、あれだけの大変な思いをしてでも挑戦して本当に本当によかったと思いますし、あれを乗り越えたからこそ今の自分がいると思っています。
「育休中、スキルアップのための資格取得はおすすめだよ!」とは口が裂けても言えないですし、そもそも育休中って子を産み育てるだけでこれまでの人生の中で一番気を張って神経すり減らして頑張っているといっても過言ではない時期だと思うので、育休中のリスキリングやスキルアップ、キャリアチェンジを本人置いてけぼりで外野が積極的に応援するというのはなんだかしっくりこないなと私は思います。
ただ、ママ自身が子供を産み育てる中で今後のキャリアを考えもっと学びたいと感じ、そのタイミングがたまたま育休中だったのであれば、それは全力で応援したいなと思います。
そしてそんなママがそばにいる旦那さんやご家族、職場や周囲の方が環境を整え応援していく体制ができたのなら、それは本当の意味での育休中のリスキリング支援になるんだろうな、と思います。
もし今育休中や育休を目の前にし、今後の働き方やキャリアにもやもやしている方がいたら、あくまで一つの考え方にすぎませんが、「資格を取ろう」「キャリアチェンジしよう」の前にまずは①自分にとっての働く原動力は何かを考え②今の自分のスキルやできること、価値観を洗い出し、③理想の自分像と今の自分のギャップを考えてから、今このタイミングでできることややってみたいことを考えてみてもいいかもしれません。
育児に集中したいママ、スキルアップしたいママ、仕事の比重を緩めたいママ、いろんなママがいていいと思います。
子供が一人目でも二人目でも三人目でも、ママだって最初からわかってることなんて何もなくて、いつも手探りで正解がわからない中で一生懸命進んでいると思います。どうしたって不可抗力でキャリアが揺れ動きやすいママが、自分にとって最適な人生を送ることができたらいいなあ、と自分の人生を含めて思います。
少し長くなってしまいましたが誰かの参考になればうれしいです。
最後までお読みいただいた方、ありがとうございました。
それでは今日はこの辺で。
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