心震える庭園『漢陽寺』と静謐で大樹に守られている『二所山田神社』
重森三玲のモダンな庭園と華やかな秋の紅葉のコラボ「漢陽寺」
こんにちは、 orange です。秋の紅葉狩りに皆さまも行かれましたか?自然美の紅葉に造形美がコラボすれば、もっと素晴らしい姿が見れます。そんな美しい景色が見れる場所をご紹介致します。
山口県周南市鹿野には、作庭家・重森三玲がつくったアートとモダンを融合した日本庭園があります。そして、今の時期は、なんと言っても紅葉の美しさ。
鹿野地区は北部の山間にあり、寒暖差が激しく市街地より寒い地域です。紅葉もまさに見頃で、庭園と色鮮やかに染まったモミジは、何とも言えない景観を見せてくれます。
では、一緒に散策している気分で見て下さい!
行って見ましょう!!
参道の横には広い駐車場があり、車で来られても大丈夫です。出来れば、駐車場に漢陽寺の案内図や由緒、潮音洞の水について書かれた看板がありますので、先に確認して頂けると散策がより楽しく出来ます。
すでに、空気が美味しい!気持ちのよい秋空です!
参道を歩いていると、山門の手前に「曹源一滴の庭」があります。ごつごつした岩山は、中国の画家・玉潤が創作した山水画の画風を日本庭園に取り入れたものです。
最初は庭とは思わず、ごつい岩がたくさんあるなと思っていました(笑)とても迫力があり、力強い作庭になっています。
漢陽寺は、山口市を拠点とした西国の覇者・大内氏により1374年に創建された臨済宗南禅寺派別格地の由緒寺院です。大内氏の祈願所として建立され、山口県屈指の名刹となっています。
本堂の前庭には「曲水の庭」があります。拝観料を納めれば、本堂内の庭園が見られます。
曲水の様式は、平安時代から鎌倉時代にかけて流行した庭です。作庭家、重森三玲のモダンかつ優美な庭は、何度みても溜息が出る美しさです。
本堂の裏山では紅葉が鮮やかになっていました。今しか見られない、紅葉と日本庭園のコラボです。
本堂裏山の潮音洞は、1654年に代官であった岩崎想左衛門重友が鹿野地区の農業用水や生活用水を潤わすために造った導水路です。絶え間なく流れる水の音は、漢陽寺に入ると心地よいせせらぎとなり、耳に入ってきます。
本堂の中庭には「地蔵遊化の庭」があります。地蔵菩薩が子供と戯れている様を表現しています。
本当にアートのような庭です。そして、どうやって維持しているのか、とても興味が湧きます。
鯉が優雅に泳いています。潮音洞の水を引いているので、錦鯉の綺麗な色合いがよく分かります。
「蓬莱山池庭」は本堂裏の山裾を利用し苔地の築山を造っています。力強さと優雅さ、そして池に鯉が泳いでいる様は、動と静が織り交ざり、紅葉の朱色が景観を一段上にしています。
最後に境内の紅葉をお届けします。まだまだ紹介しきれませんが、美しい庭と景観を感じて頂ければ嬉しいです。
そして漢陽寺を訪れたら、ぜひ、二所山田神社へも足を延ばして頂けたらと思います。また違う、神の神域に入る慄きと、自然の迫力が感じられる場所になっています。
山間の中、時間をとめた静謐な空間「二所山田神社」
漢陽寺からほど近い場所に「二所山田神社」が建立されています。私は散策がてら歩いて二所山田神社へ行きました。途中、同じような観光客の方もおられ、あいさつをしながら行く道は、少しこそばゆい感じがしました。
では、「二所山田神社」へ行って見ましょう!
とても雰囲気のある参道です。木々が参道を覆い隠すように生い茂り、人を拒んでいるようにも感じます。では、行って見ます!
びっくりするくらい大きな木が、参道の途中に幾本もあります。どれほど長い間ここに立っているのか。これを見れただけでも、ここに来て良かったです。
大樹の参道を抜けると社殿が見えて来ました。鳥のさえずりと風の音、自分が歩く足音以外は聞こえません。とても静謐な場所です。
二所山田神社は明治40年(1907)に、二所神社(旧二所大明神)と山田神社(旧山田権前)を合祀したものです。社号を二所山田神社と改めています。
二所神社は、出雲大社から歓請したものと伝えられ、山田神社は、伊勢神宮から歓請したといわれています。
木々が生い茂りながらも、陽光が木漏れ日となり参道を明るくしています。とても清々しい気持ちで帰り道を歩いています。来れて良かったです。
あとがき
では、山口県周南市鹿野にある「漢陽寺」と「二所山田神社」をご紹介しました。まだまだ紹介したい場所がありますが、それはぜひ、自分の目で確かめて見て下さい。
紅葉も見頃ですので、紹介記事だけでは伝わらない感動と、造形美、自然美を堪能して頂けたらと思います。
漢陽寺
〒745-0302 山口県周南市鹿野上2872
拝観時間 9:00~16:00
拝観料 400円
駐車場 約20台
二所山田神社
〒745-0302 山口県周南市鹿野上2898