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【書籍レビュー】キミの一歩マレーシア

「学校に行きたくない」— 子どもにそう言われたらどうする?そんな事を、この本を読みながら考えました。

この本は、Voicyのパーソナリティー・野本響子さんが、自身の経験をもとに書いたフィクションです。

主人公のコウスケは、わんぱくで、保育園では楽しく過ごしていました。しかし、小学校に入ると環境の変化に戸惑い、「学校に行きたくない」と言うようになります。母親は仕事をしているため、泣きじゃくるコウスケを何とかして学校へ行かせますが、「本当にこのままでいいのか?」と悩むようになります。

そんなとき、知人の外国人から「転校したらいいんじゃない? うちの子どもたちは何度も転校しているよ」と言われ、その言葉に背中を押されます。そして、母子でマレーシアへ行くことを決意します。新しい学校でコウスケは楽しそうに過ごし、さまざまな体験をしていきます。ところが、しばらくするとその学校も楽しくなくなり、また転校。ついには学校をやめてフリースクールにも通うようになります。マレーシアにきて、コウスケは自分の居場所を自分で決め、やりたいことを自分でやれる力を身につけていきます。


この本を読んで、「もし自分の子どもが学校に行きたくないと言ったら、私はどうするだろう?」と考えさせられました。私は仕事をしているため、無理やり学校に行かせるのか、それとも仕事を辞めて子どもの気持ちに寄り添うのか——。私は、子どもの幸せを最優先に考えられる親でありたいと思います。それが、私の幸せでもあるからです。

今は海外に行かなくても、日本国内にもさまざまな学校の選択肢があることを、平川理恵さんのVoicyなどを通じて知りました。

私の子どもも、わんぱくでマイペースな性格なので、まだ5歳と3歳ですが、今から学校の授業に馴染めるのか少し不安です。そのため、今のうちから、「もし、自分の子どもが学校に馴染めなかったら。」と言うことを考えて、自分の働き方を考えています。

この本を読んで、自宅近くのフリースクールについて調べてみたところ、楽しそうなフリースクールを見つけました。「もし本当に子どもが学校に行きたくないと悩んだら、そこに通うのも一つの選択肢かもしれない」と思っています。ただし、その場合は私自身が仕事を辞めなければならず、経済的な問題も出てきます。だからこそ、いざというときに仕事を辞められるくらいの金銭的・精神的な余裕を持ち、仕事を辞めても収入を得られる手段を今から探しておきたいと考えています。

この本は、小学5〜6年生向けの児童書で、とても読みやすいです。親が読んでも学びが多く、学校に悩んでいる小学生にもぴったりの一冊だと思います。このシリーズには『キミの1歩はアメリカ』『キミの1歩はアフリカ』などもあり、これから出版されるようなので、そちらもぜひ手に取ってみたいです。



話は少し変わりますが、近年、子どもの自殺が増えており、その理由の上位が「進路に関する悩み」「学業不振」「親子関係の不和」にあるそうです。

厚生労働省のウェブサイトより

自分の子どもが幸せに生きられるよう、親として真剣に考えていきたいです。そして、子どもの人生は子ども自身のものだからこそ、「親が決める」のではなく「子どもが自分で選択できる」ようにサポートしていきたい——この本を読んで、そう思いました。

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春野 さとみ【理学療法士×ワーママ】
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