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[伏線による人事不省]〜2024年6/25日本海リーグ第15回戦
伏線。
「伏線とは、物語や作劇上の技術のひとつで、進行上の将来に起こる重要な内容について、因果関係を伏せて事前に示唆しておく手法である。」
右肩脱臼からの復帰戦、いきなり三番DHに起用された富山GRNサンダーバーズのキャプテン、松重選手は5打数4安打の大活躍。
9回表、3-3の同点で迎えた第五打席、対するは石川ミリオンスターズ抑えの切り札、上田学投手。
2アウトランナー一塁、5球目のフォーシームを振り抜くとライトオーバーのツーベースヒット。
ファーストランナーの今釘選手も懸命に走り、魂のヘッドスライディング。
4対3。
このままいけば、今日は松重デーになる筈。
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9回裏、満を持してマウンドに向かうは、瀧川投手。
先頭の阿部選手をセンター前ヒットで出し、彼が走るのが分かっていても、バッテリーはそのまま盗塁を許す。
次のバッター宮澤選手の4球目、キャッチャーパスボール。
ノーアウト三塁。
こうポロポロこぼされては安心して投げれないと、マウンド上で心動く瀧川投手の心境が、こちらにも伝わってくる。
宮澤選手は当てただけのバッティングでショートゴロに打ち取り、ランナー動けず。
とりあえず、ほっと一息。
次の打者吉田選手の初球、すっぽ抜けたフォーシームでデッドボール。
まだ動揺は続いているのか。
次は四番打者の大誠選手。
10日前の試合で同点HRを打たれ、リベンジを果たしたい初球、またもやワイルドピッチで1アウトランナー二、三塁。
2球目、インサイドへのスライダーで空振りを獲る。
カウント1-1。
3球目、真ん中低めに投じたカットボールは打った瞬間、グングン伸びてライトスタンドへ。
逆転サヨナラ3ランHR。
打たれた瀧川投手は帽子を取り、ボサボサになった髪など構わず、俯いたまま自軍ベンチに頭を下げる。
推しが瀧川投手だと応援団の皆が知っている自分も、帽子を取り深々と頭を下げる。
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9回表終了時に今日は勝てると確信しただけに、尚更、ヒタヒタと虚脱感が押し寄せる。
野球。
怖いを通り越して、人事不省に陥りそうになる。
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