京都日記 | あしべさんでケーキ
7月24日(水)
朝、桃を食べながら「巡行って何時からだろう」と調べたら、もうはじまっている!と気づいて、慌てて家をとび出す。
ああ、呑気に桃をほおばっている場合じゃなかった。
今日も恐ろしいほどに暑い。じりじりとした肌の感覚は、いくら日焼け止めを塗っても不安になる。
地下鉄で四条まで。到着すると、人、人、人の渦。湿気と熱気でサウナみたいだ。しばらくすると、遠くからお囃子の音が聞こえてきた。最初にやってきたのは『南観音山』。中心に高く高く、真松が。
その次にやってきたのは『役行者山』。初めて聞くほら貝の音に興奮するわたしの横で彼は「ほら貝って音階出るんだ」と呟いていた。
次の山鉾『鷹山』がやってきたとき、ぽつりぽつりと雨が降りはじめ、すぐにどしゃ降りに。大粒で横殴りの雨。だけどお囃子も掛け声も、雨なんてものともせず、進んでいく。格好良かった。
昼は『あしべ』へ。道中、また大雨に見舞われて、何度も雨宿りをしながら、なんとかお店に辿り着く。ワンピースの裾がびしょびしょになった。
あしべさんで食べたもの。
きのこと野菜のトマトソースの春巻き、海老と野菜の春巻き、ポテトサラダ、エビチリ。彼は白ワイン、わたしは白ぶどうジュースで乾杯。
ぜんぶが美味しくて、一皿ごとにふたりで感動。春巻きが絶品だった。あしべさんは立ち飲みケーキ屋さんなので、もちろん締めはケーキで。誕生日だから贅沢しよう、とふたりで3つをシェア。たのしい。
レアチーズケーキに蜂蜜ムースがのったケーキ、ピスタチオダックワーズにカシスムースがのったケーキ、ターメリックのタルトに柑橘のムースがのったケーキ。ぜんぶ美味しかった。
雨も上がり、古着屋 『りんご』へ。ラオスの織物や籠の展示販売をされていて、店主さんからラオスの話を沢山聞かせていただいたのが、楽しかった。お店の内装もとても素敵だった。小上がりがあって、姿見が引き戸みたいになっていて、お洋服も丁寧にディスプレイされていて、わたしが古着だったら、あのお店に流れ着きたい。
夕方、うとうと昼寝。スピーカーからLUCAさんの『船出』が流れて、去年の夏を思い出した。去年、鴨川で彼がこの歌を流していて、わたしは東京に戻ってから、この歌をずっと聴いていた。この歌はわたしにとっての京都。
夜、彼がお寿司を握ってくれた。お寿司も握れるとは。本当に器用。わたしもお手伝い。昨日『つるや』さんでいただいたうちわで、酢飯をパタパタあおいで冷ます。
バースデーボーイにお寿司を振る舞ってもらうなんていいのかな、と思いつつ、手際よく握ってくれるお寿司が美味しくて、お腹いっぱい食べた。
食後にカードゲーム。桃を食べたりお茶を飲んだりしながら、夜中まで盛り上がる。夏休みの家族団欒みたいな時間だった。
プレゼントに、中目黒の『COWBOOKS』さんで谷川俊太郎さんの写真詩集「絵本」の復刻版をわたした。メインプレゼントは先日の『イチリンハナレ』での食事。
いい1年になりますように。