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「パーソナリティが表れているお顔」という褒め言葉
人は見た目が9割って本があったよね。確かにそうだと思うのよ。100%その通りだとも思わないけどね。
いつだったか、何かの女性雑誌で読者モデルにメイクをする企画と言うのがあった。もう多分40年くらい前のこと。みけ子が10代後半の頃に見かけた、ファッションを中心とした雑誌だったかと思う。
今よりは、ファッションやメイクに一生懸命になる女性は少なかった時代だ。読者をモデルにしてプロのメイクアップアーティストさんがメイクをする企画など、今では珍しくないのかも?だけどその頃はあまりない事だった。
その時メイクのモデルに選ばれたのは、20代前半辺りの女性だった。素人をモデルにしてメイクするんだから、ふつうはキレイな顔立ちの女性を選ぶんじゃないかと思うのだけど、そのメイクのモデルに選ばれたのは特に美しいって感じではない方だった。その誌面を見た当時のみけ子は「?」と思った。
そのモデルの方の顔立ちははっきり言ってしまえば、キツイ顔だった。ちょっと怖そうで近づき難い。もっと言えば意地悪そう💦第一印象では避けられがちな感じの人。
その方をメイクするにあたって、メイクアップアーティストの方が発した言葉が載っていたが、その言葉がとても印象に残っている。「パーソナリティが現れているお顔だち」と言っていたのだ。その素人読者モデルの方の顔を称して。
メイクアップアーティスト氏は、メイクをしながらその素人モデルの女性にこう話しかける。「あなたをモデルとして選んだのはね、パーソナリティが表れているお顔だから。自分にはそれが魅力的で個性があり是非メイクしてみたいと感じたのよ。」と第一声でそう語りかけたのだ。
ちょっとキツそうに見える若い女性。本当は内面がどうなのかは分からないが、このお顔だちで損をしたことは多かったんじゃないだろうか。
ファンデーションの塗り方から眉毛のカット、アイラインやマスカラの塗り方なども丁寧にプロのメイクアップアーティストにレクチャーされながらのメイクアップだった。撮影用に髪型も整えた。メイクが完了したその女性は、表に出ていたキツさが和らいでいた。流行のファッションを身につけて街を歩いていたら、ちょっと振り返りたくなるような雰囲気になっていた。
これを「メイクで誤魔化した」と見るか「元々の良さを引き出した」と見るかはそれぞれだと思う。だけど人って見た目でこんなに雰囲気が一変するのだ。メイクや髪型、ファッションという外見だけで周囲の人の見る目が一変するならば上手く活用する方が良い手だと思う。
その頃は今よりは、その人それぞれの個性を重んじる時代ではなかった気がする。若い女性は20代で誰かと結婚して家庭を持つのが当然と思われている時代。ちょっと気が強そうな若い女性は、「結婚相手としてはどうも」って印象でかなり損をしていたと思う。女は夫から1歩下がって出しゃばらず奥ゆかしく陰のサポート役に徹する。そんな態度が良しとされた。
今ならば、多少気が強そうな人でも一家の中心として家族を引っ張って行くのも、十分に有りだ。意識の変化で周囲からの女性の見られ方も変わって来ている。
「みんな一律、みんな一緒」の価値観が行き渡っていたその時代。キツめの顔立ちの女性はお嫁さん候補として敬遠されがちだったその頃。メイクでキレイになり、雰囲気を優しく和らげることに成功したその女性は、その後結婚で幸せをつかんだだろうか?
「結婚で幸せをつかむ」のなど実は幻想に過ぎないってこと、現在は世の中の多くの女性は気づいちゃったんだけどね。
↓伊万里の古い時代の猪口です。上品な白地にサラッと絵付けされた染付。日本酒好きな方ならば一つ持っておきたいうつわです。
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