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続々・お金の使い方

2回連続して「お金の使い方」について述べてきました。

お金の使い方
続・お金の使い方

お金には二種類あることもお話ししましたね。「生き金」と「死に金」、「幸せの道具」と「不幸の道具」です。お金の本質についても解説しました。クラウドファンディングという新しいお金の使い方にも触れました。「お金を捨てる」時代がやってくる、というのには驚かれたでしょう。その理由と、富豪たちのお金の持ち方、そして人間の幸せについて述べてきました。お金はエネルギーなんですね。

ここでは初回に戻って、「幸せになる」お金の使い方、「生き金」についてお話していきます。

※音声で聴きたい方はこちらでどうぞ
幾朗はSDGs推進派です


ファンを作る、という発想


モノやコトが飽和してしまった現代において、企業やグループが存在し続けるには、縁を切ってしまうようなお金の使い方では、お客様や仲間と繋がっていけません。

先に、続・お金の使い方で、お金とは「縁を切る」道具ですとお話ししました。縁を切ってしまっては、他人とは繋がりません。

人とのご縁を切らずにお金を使い続ける方法、それが「」のあるお金の使い方です。愛を乗せたお金の使い方、と言い換えても良いでしょう。

今の世の中、バズると「」が集まります。氣はエネルギーです。

ファンを作る、場を作る、それがトレンドになる。SNSでバズることで、トラフィックが生まれ、エネルギーがそこに溜まり、ができ、人が集まる。人が集まるところに、お金も集まります

バズるのは一過性のもので、ずっとバズり続けるのは至難の業です。資本主義はそれを恐怖というネガティブパワーでバズらせますが、私がおススメするのは「」というポジティブパワーです。

は人間に生まれつき備わった「才能」です。才能には二つの種類があります。ギフト、つまり生来与えられているもの。タレント、こちらは努力して獲得したものです。

愛はギフト、生まれついての才能です。誰にも教えられなくても、愛という才能、愛するという行為を行うことが出来ます。

愛すると、心が温かくなります。気分が良くなります。赤ん坊が笑っている姿は、他人の子でも思わず笑顔がこぼれてしまいます。泣いている子を見ると、何かしてあげたくなります。それもです。

愛は無償です。

は、子を愛するのに、お金の代償を求めません。は、親の介護に親からの代償を求めません。しかし、なぜか他人には代償を求めます。なぜでしょう。不思議ですね。

本来人間は繋がっていたのに、縁を切るお金の作用で、どんどん互いの心は離されて行ってしまいました。垣根を作り、心は孤立していきました。


これからは「縁を繋ぐ道具」としてお金を使う


不思議なことに途上国へ行くと、経済的にひどく貧しいのに不思議と明るい。貧しい人は、進んでお互いにシェアし合います。

バックパッカーで東南アジア6か国を旅した時、カンボジアの経済的に貧しい片田舎で、屈託なく笑う子供たちを見ていると、幸せってここにあるなあ、と感じます。

それに対して、富んでいる人たちは、自らシェアすることを嫌います。高学歴で高収入の人は、そんな貧しい人たちにように振る舞えません。なぜでしょう。

お金です。お金が彼らの心を蝕んでいるのです。お金に支配されているのです。お金を「不幸の道具」に使っている、「死に金」です。

お金からあなた自身を解放しましょう。お金の呪縛からご自身を解き放ちましょう。欲しい、欲しいと際限なく求め続けても、そこに終わりはありません。

逆です。これからはお金を「縁を繋ぐ」道具、「幸せの道具」、「生き金」として使っていきます。


縁を繋いだら、縁を溶かす

人がご縁で繋がったら、その縁、境界線を溶かしていきましょう。境界線を溶かすのは簡単です。オープンマインドです。

私がベルギーに40過ぎてから赴任した時、出会った彫刻家の友人は、自由の心を持っていました。

彼はとてもオープンな人で、彼の彫刻作品は、街のロータリーにあり、友人の庭にあり、誰もが彼のことを知っています。ベルギーの片田舎なのに、彼と一緒に歩くと、どんどん友人が増えていきます。

ああ、こうやって心を開けばいいんだな。

家族で付き合ってくれた彼から、オープンマインドとは何か、どう振る舞えば良いのかを学びました。当初、英語が喋れなかった私は、彼らと意思疎通したくて、毎日英語の日記を書いて、文字から英語を学びました。

日記に書いた英語は、指が覚えています。自分が書いた英語で喋ることができます。最初は3行だったのが、いつの間にか行数が増えて、1ページになる。こうなってしまえば、喋るのに苦労はしなくなります。

お金も同じように使えばいいんだ、そう私は気付きました。彼らは私を愛してくれました。心を開いて内側に入れてくれました。心地よいその懐で、私はいい年をして、はしゃぎ回りました。彼らはそれを喜んでくれました。

垣根は取り払われました。そして彼らは、私を愛するためにお金を使ってくれました。

彼らは決して私にお金を払わそうとはしませんでした。一緒にお店に行っても、気が付かないうちに支払いは先に済ませてしまって、いつもご馳走になるばかりでした。

何かお返しがしたい。そう思っても、なかなかその機会は訪れませんでした。月日は経ち、私はベルギーの会社を去り、ベルギーへ行くこともなくなりました。彼らに恩返しする機会は失われました。

そこに数年前、彼のお兄さん夫婦が日本にやってきました。息子さんが日本にいて、初孫が生まれたからです。お兄さん夫婦とも親しくしていましたので、自転車好きの彼らに電動アシスト自転車をレンタルして、東京の街を走り回りました。名所を訪ね、日本の庶民の味を楽しんでもらい、楽しい時間を過ごすことが出来ました。

恩送りです。

友人家族から受けた恩を、時を経て、お兄さん夫婦に返す。思えば、2013年から始めた外国人を我が家でもてなす行為は、ベルギーの友人の無償の愛へのお返し、恩送りだったのだと気付きました。お金は「生き金」になりました。


お金を社会の共有財産として使う、という発想


お金を払う時、そこに感謝を乗せていきましょう。相手が幸せになるお金の使い方です。「欲しい欲しいの人」にあげても、それでは幸せにはなりません。

払う時も相手を見る、知ることが必要になります。フェアトレードをやっているか、社員を社畜として扱っていないか、説明責任社会的責任を果たしているか。不祥事を起こすような会社は論外です。昔の言葉で言えば「」のある会社を見極めるのです。のある行為は、のある行為です。徳と愛は、相性が良いのです。

その会社やお店が人を幸せにしているか、それがこれからの基準になります。

人を幸せにしていないと「あなた」が思ったのなら、その会社やお店から買う必要はありません。いくら安くても願い下げです。他には同種の会社やお店が数えきれないほどあります。

見分けるのは簡単です。買っていく人が笑顔になっているか。端的なのはレビューでしょう。買い続けているか、買ったものを使い続けているかです。つまり、買った商品に「」があるかです。

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売らんかなで買った商品は「」が無いので、すぐに飽きてしまいます。思いのこもった商品は、いつまでも愛でることができます。食べ物も同じです。食べて欲しいとのこもった食べ物を頂くとき、カラダも嬉しくなります。そんな食物を食べているのなら、病気になることも無いでしょう。

ここで重要なのは「他人」が思っている、「みんな」がそう言っている、そういう判断ではなく、「あなた」が思ったのが重要です。他人の判断で自分を決めない。それが自分に責任を持つことであり、自分を自由にすることに繋がります。


使ったお金で幸せになりましょう

」のある会社やお店から買う時、その商品やサービスには「徳」が乗ってきます。その「徳」をあなたは受け取ります。受け取った「徳」はあなたを幸せにします。

そうしたら、あなたもお金に「」を乗せていきましょう。有難うと感謝する。お金にも、相手にも、そしてそれを稼いだあなたにも。それがお金にまつわる調和であり、愛のエコシステム(循環)です。

働いてお金が入ってきたら「ありがとう」。使う時は、いままで私のところにいてくれて「ありがとう」。相手に渡す時は、相手にたいして「ありがとう」。受け取った人は、私のを選んでくれて「ありがとう」。

ありがとうの連鎖は、愛そのものです。

人徳のあるお金の使い方が、社会を住みやすくします。あなた一人が始めた「徳のあるお金の使い方」が相手を幸せにし、それが周囲に広がっていきます。1人が二人、二人が4人、4人が16人と、繋いでいくと、たった6回で43億人になります。案外、簡単に多くの人に広がるもんです。

道具でしかないお金を、悪者にしない。お金に使われる生活、お金を追い求める生活から、人生を楽しむお金を使い方へシフトして行きましょう。

 * * * * *

お金にかかわるお話を3回に分けて綴ってきました。何かの気付きになりましたら嬉しい限りです。ぜひ周りの人にお話し頂いて、みんなで幸せになってください。

これからも、お金というエネルギーにまつわるお話しを重ねていこうと思っていますので、ご意見やご感想をコメント欄に頂けると、書く励みになります。どうぞよろしくお願いします。


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三川屋幾朗@mikawaya1960
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