見出し画像

東大出てヨーロッパ放浪セレブ旅(8)

Tレモンの樹のレストラン。カプリは小さな島なので、とっても歩きやすい。しばらくすると、島のメインの道を歩いていけばたいていのところに行けることに気づきました。車が制限されているので、島のタクシーしか通らないし、ほぼ片側一車線で見渡しもよく、とっても安全。てくてく歩いて、島のあらゆるところに行きました。歩けるとはいっても、さすがに遠い、ちょっと離れたところにあるのが、今夜のレストラン。タクシーを呼んでもらって出かけます。もうおなじみの50年代アメリカ風のタクシー。カプリのうねうねした道を行きます。周りはお店がなくなり、それと同時にどんどん暗くなっていって、ちょっと不安に思い始めたころ、タクシーが止まってしまいました!え?ここ?原っぱのような、何もないところ。見渡す限りお店なんて見えません。イタリア人のドライバーの言ってることはよくわからないし、とりあえず指さされた看板は、確かに店の名前、Da Paolino と書いてある。正式名称はDa Paolino Lemon Trees です。この「Da」というのが、日本でいえば、「~亭」みたいな感じで、お店の名前につく言葉。ちょっぴり怖いのと、想像を絶する状況に笑い出しそう。だって、遠い日本からやってきて、こんな人っ子一人いない、お店すらなさそうな原っぱでたった二人!私達、何してるんでしょう?半信半疑でその矢印の方向に歩いていくと… ありました!電球の光で明るく光ってる所があります!真っ暗な周囲の中で、そこだけ明るくて、黄色っぽい光の色が期待を膨らませます。一歩一歩近づくごとに、お店の活気ある音が聞こえてきました。「オ・プレノタートHo prenotato ~ …(予約した~)覚えたてのイタリア語で、予約した旨を告げます。フランス語と違って、発音に自信がもてると、なんてすらすら自信を持って言えることか!私たちのテーブルに案内してくれる店員の後ろから歩いていくと、.... ウワァー!!一面レモンの樹!!見上げれば天井もレモンの樹からなってるレモンがいっぱい!!日本では見かけないレモンの樹。それも一面レモンの樹だらけ!濃い闇夜に、ライトアップされたレモンが蛍光色のランプのように浮かび上がってます。レモン色、レモン色、レモン色!!こんな光景、生まれてはじめて!!ワクワクしながらテーブルに着き、メニューを眺めます。私は、もう毎食のように食べてるシーフードパスタ。実家がリゾートホテル経営、おしゃれ感度抜群な彼女が選んだのは、レモンのリゾット!!レモンのリゾット?確かに、ここにきたらレモン味のものを食べておくべきですね!後年、イチゴのリゾットのレシピをインターネットで発見して作ったときの味から想像すると、もっとちゃんと食べておけばよかったとちょっぴり後悔です。デザートはいつもティラミスとパンナコッタを交互に食べていたので、それを。非日常的な空間でのディナーは、夢の中の出来事のようでした。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?