「写真と言葉をつなげる」ワークショップ 手の写真を見る・読み解く・話してみる
Tokyo Institute of Photography の主催でオンライン講座を開催します。詳細は上記のページをご覧ください。
以下、この講座について少しご説明を
このゼミは、手が写っている写真を通して、写真の歴史、表現に対する理解を深め、写真に対する見方を言葉で表現することを試みるものです。
これだけだと堅苦しくて分かりにくいかもですね。学校の授業・教科的に言うと(あまり学校的な比喩を多用するのは好きじゃないですが)、国語と美術と歴史をかけあわせたようなものです。それを「手の写真」を使ってやってみたいのです。プロセスとしては以下のような感じです。
手の写っている写真を見る(鑑賞)
その歴史的な背景と表現を知る(歴史)
手の写真を選ぶ・文章を書く (文章表現)
写真を撮る (実技)
写真を選んで文章を書く(文章表現・編集)
この過程で、受講者の皆さんの間で感想や意見を交わしたり、お互いに交流を深めていければ良いな、と考えています。
このゼミをオンラインで開催したいと考えた理由として、コロナ禍で人と人の距離が広がって、直接人に会って接触することが難しくなり、またこのような状況の収束の目処がつかない今だからこそ、自分自身のことや他者との関係を見つめ直し、表現して伝えることが必要なのではないか、と考えるからです。
手は身体の中で、自分で見つめられる部位であり、他者との関係や感触を実感できる器官です。
マスクや物理的な距離によって、感覚の回路が遮断され続ける生活を強いられているからこそ、手の写真を通して見えてくること、感じられることを通して、写真と言葉の表現の可能性を探ってければと思っています。
写真は私の手です。朝起きた時に手を見ることが多いのですが、その時の体調とか天気とかを手の写真を撮りながら確かめています。(2021年4月撮影)