「愛してる」を探す。ヴァイオレットエヴァーガーデン
こんにちは。
休職中20代営業職の「昆布」です。
休職中とにかく時間があるので、
沢山の作品を見て色々なことを考えました。
その中で、学生の頃から友人にお薦めされていた、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を見ました。
Netflixで一気に見たのですがこれがとにかく美しかった。。。(外伝はまだ視聴途中・・・)
お話として「面白い」という表現もあると思いますが、私は「美しいなぁ」と思いながらポロポロ見ていました。
視聴体験があまりに感動的だったので、この感動を文字に乗せ切れるか不安ですが、感想を下記に綴ります。
(著作権がわからなくて本当は各種画像を載せてわかりやすくしたかったけど断念。。。)
あらすじ
ネタバレを避けながらお話しすると、
舞台は第一次世界大戦終盤〜戦後のヨーロッパ(多分)軍の殺戮兵器として感情を持たずに育った主人公のヴァイオレット。その彼女が唯一慕っていた少佐が戦死間際に自分に伝えた「愛してる」という感情の意味を知るため、戦後に「代筆ドール」という職業を通じて「愛」を理解していく物語。
それがお話しのメインストーリーです。
※代筆ドールとは、戦後間も無く識字率が低かった影響で
人々が手紙を出す際に頼った「お手紙を代筆してくれる人」のことです。
このお仕事でヴァイオレットは、
人々が手紙に綴る「愛」に触れ、「愛してる」という言葉の意味を
自分なりに解釈することになります。
お話の主題
作品は1話完結型で、1話1話にそれぞれの人が胸に秘める
「愛」を描いています。
母から娘への、どうか幸せであってほしいという気持ち
夢へ焦がれ、父の背中を追いかける青年の想い
国と大切な人を守るため戦地へ行く決意 などなど
「愛」という感情を様々な角度から描く構造が
美しくて美しくて涙が出ます。
気づいたこと①構成の美しさ
鑑賞中に思ったのが、
これ夏目漱石の「月が綺麗ですね」の応酬やないか!
ということ!!
「愛している」ということを
「月が綺麗ですね」ということが精一杯だと、
それが日本人にとって愛しているということだと訳した漱石と
「愛している」ということを
様々な生い立ちと、誰かを想う気持ちで
表現する各話の登場人物、この構造が似ていると思いました。
そのため、今回はどんな表現で「愛してる」を感じれるかな〜と
ワクワクしながら見れました。
作品中、主人公ヴァイオレットが
「『愛している』を知りたいのです。」
と職場の仲間や彼女のクライアントに言った時(結構何回もあります。)
誰も「愛してる」を言葉で説明することはありません。
(((これもまた美しすぎる!!控えめに言って好きすぎ)))
「愛している」をただ辞書で引いて教えることもできたはずだけど
もしかしたら画面外でやってたかもしれないけど、
ストーリーの中ではそのシーンを見せないというところに粋を感じました。
そのことによって、主人公は
自分で「愛してる」の解釈をすることになるのです。
気づいたこと②ヴァイオレットが辿るプロセスの美しさ
そもそも「愛してる」感情って、
人それぞれ言葉にすると違っていて、
1つに集約できないし、正解もないと思うんです。
だからヴァイオレットも誰かの「愛している」という感情を
これが「愛している」ということか!と理解するのではなく
代筆を通じて様々な想いに触れながら、
少佐の伝えたかった「愛」を探すプロセスを踏んでいると思います。
そのプロセスの一つ一つが美しく、
(京アニなので映像の美しさはもちろんですが
感情描写も素晴らしかったです。)
視聴者が必ず共感できる感情が散りばめられていて
思わずため息のもれる作品になっています。。。!!!
もう本当に、今まで観ていなかったのなんで?
レベルなんですが、1話完結で隙間時間に見やすい構成ですし、
まだ観ておられない方はぜひご覧ください!!!!!!(圧)