◯ ある日のこと
3歳の息子と夫とバスに乗っていた。
車内は空いていて、息子が時々「 あ゛〜 」という様な声を出していた。
「し〜だよ」と静かにするよう言っても、パパに抱っこされバスに乗っているのがうれしいのか何度も声を出している。
近くから小さな声が聞こえてきた、「うるさいな、しずかにしてよー」、何度か小さく繰り返されている。
うるさいと言われたのが初めてで、心が震え上がってしまった、どうしよう、うれしくて声を上げてしまいすみません、と思った。少しだけ席を遠くにした。
よく見ると、うるさいと言っている人はしょうがいのある方のようだった。聴覚過敏や何らかの理由で息子の声が辛いのだろうと思った。障害の無い人でも、体調が悪かったり様々な理由で辛く聞こえることもあるだろう。
目的地までの時間が長く感じた、こういうこともあるのだ、夫もいてくれて良かった。
息子の声のような『 不思議な声 』についてよく考えている。
喉や口の中の筋肉が柔らかかったり、上手く言葉が出ない、そのために「あ゛〜」など不思議な声になることがある。
その声が喜怒哀楽のどれかなのか、他の意思表示なのかは、その人による、つきあっていってやっとわかることもある。そのため初対面の人に理解してもらう、というのはなかなか難しいと思う。
様々な意思表示があり、たとえそれが多くの人の理解しやすい言葉ではなくても大切なこと。自分もまだまだわかっていない、初めての声や表現にびっくりし恐れることもある。
社会や教育の中の分離、隔離を減らし、知ってもらう、慣れてもらう、お互いに想像力を働かせ合えたらいいなと思う。
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