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夏だ!海だ!海水浴だ!



ヒューーー!
待ちに待った海水浴だぜーーーー!

息子たち、このためにシュノーケリングお風呂場で毎日毎日練習したので、もうテンションぶち上がってるぜーー!!

目指すは、千葉県の沖ノ島

透明度AAランク!(わかんないけど、すっごい綺麗そう)
洞窟あり!
植物生物多そう!
貝殻たくさん流れ着いてそう!
シュノーケリングで魚や珊瑚が見られそう!

もう、この条件だけで息子ってばウハウハしてる。

息子たちのとびきりの笑顔を引き出してくれよ、沖ノ島!!!


特に、長男のウハウハ度が、もう半端ない。

4:50に目覚めた彼。

「お母さん、お母さん!!」ゆさゆさ。
「・・・うーーん」
「もう、朝?」
「・・・朝だねぇ」
「もう起きる時間?」
「(時計を見る)あと、30分後かな・・・」
「30分?30分ていつもゲームする時間?」
「・・・そうだねぇ」
「わかった!じゃあ30分後に起こしにくるね!!!!」

と言って、早く起こされゲンナリ母さんを置いて、ウハウハしながら去って行った。

そして、ピッタリ30分後に起こしにきた。

息子よ、見てごらん!
ほぉらほら、窓の外は明るいわ!
君は母を起こさずとも、朝ってわからなかったのかい?


朝ご飯と昼ご飯調達のため、コンビニに寄る。
何を食べるかで揉めに揉める。

30分出発が遅れる。

途中、次男の「おしっこしたぁーい」コールで高速降りて下道から行くことに。


到着予定時刻大幅に遅れ、沖ノ島、まさかの入場規制。

え、嘘でしょ?

他の海水浴場行っておくれ的な紙を渡される。


マジですかーーーーーーーーー

っくぅーーーーー
透明度AAランク、なめてたわぁぁ。


と、と、とにかく、後ろには一筋縄ではいかねぇ坊やが乗っている。
まだ着かないのかとゴネゴネ言い始めた。彼が納得するような磯遊び、シュノーケリングができる海水浴場を探さねば!!!!

紙には4ヶ所の海水浴場が紹介されていた。

どこだ!どこがいい?

チキショウ焦るぜ。

磯遊びができそうな所はよりによって一番離れているが、一か八かそこに向かうことにした。

前方を走る全ての車がなんだか同じ海水浴場に向かっている気がしてきた。


どうか駐車場停められますように!
神よーーーーー!

神は、私たちに微笑んだ。


いざ海へ!




うわぁーい!ジャボーン!と海に入る次男。

慎重にそろーりそろりな長男。

性格がわかりやすい。


緊張気味な長男のために、母が肩まで入ってキャハキャハしてみせましょう!


冷たーい
キャハキャハ!


全く見てくれない


しかし、思い出すなぁ、と天を仰ぐ私。

小さい頃、父親に連れられて毎年海に来た。毎年焼けて肌が真っ黒だった。
浮き輪で足のつかない遊泳区域のロープのところまで行って、潜って1番下にタッチして戻ってくる、とかやってた。
あのハラハラ感が好きだった。
懐かしい。

今、同じことができるか?
いやぁ無理だなぁ。
小さい頃は全然平気だったのに。
いつからできなくなったんだろう。

こう見えて(見えてないけど)
小さい頃はずっと水泳を習っていて、高校時代は水泳部だった私。
プールは今でもゴーグルつけてガンガン泳げる。


が、相手が海ってなると・・・どうも躊躇してしまう。

あの海水の絶妙にしょっぱい感じとか
なんかわけわかんないのが浮いてるのとか
それが顔に張り付いたりとか
海の中濁っている感じとか

そういうのが、なんか、ゾワッとするようになってしまった。
あんなに昔は平気だったのになぁ。

だから、正直、今は海水浴が苦手だ。
もし、子どもがいなかったらたぶん来てないと思う。

そして、子供の頃から今もずっと変わらずゾワッとすることがある。

それは、濡れた足に砂がひっつくことである。

もうこれは海水浴に来たら絶対避けられないことなので、私は足が濡れた瞬間から帰る時までずっとゾワッとしていることになる。
できるだけ考えないようにしているが、全てのゾワッがなくなるわけじゃないので、多少のゾワッは残るわけで、そのゾワッに私はめっちゃ疲れる。
その足で海の家に行ったり、トイレに行ったり、んあ゛ーーー考えるだけで鳥肌が立つ。


プールも同じ。
更衣室の床に足裏をつけるのが苦手で、できるなら浮きながら着替えたい。
そんなの無理だから、常につま先立ち。
せめてつま先。
水泳部の時も、ずっとつま先立ちなセブンティーン。

つま先で着替えるから、酔っ払いですか?ってくらいヨレヨレする。

つま先立ちでヨレヨレしながら着替えるている人がいたら、それは私です。

これ、共感してくれる方おりませぬか。
今まで誰一人として共感してくれる人がおりませんでした。

しかし、私は初めて目撃するのである。

かかとで歩いている人に!

いやぁ、あの出会いには感動した。

「あなたもですか!私もです!私はつま先派ですが、あなたはかかと派なんですね!」と、握手をしたかったくらい。


なんのはなしですか。


話が脱線しすぎた。
戻します。


長男もだいぶ海に慣れ、絶賛シュノーケリングを楽しみまくっていた。

長男には今年の夏、大きな目標があった。
それは、「自分で潜って自分の力で大きな貝をゲットすること」であった。

!!!!!!!

息子が何かを発見した。
息子の本気が波に乗って私まで伝わってきた。

「お母さん!!!!ゲットした!!!!」

手には大きな巻き貝が握られていた。

「おおおおおお!!!!!やったじゃん!」

バイ貝である。

「やったーーーー目標達成したーーー!!」
「そうだね!!!達成したね!!!!」

私は、頭を撫でた。

「じゃ、これ持ってて」

と、ゲットしたバイ貝を私に手渡し、彼はまたシュノーケリングをしに行ってしまった。

すると、ニョキニョキニョキと貝から何かが出てきた。



ん?



・・・・・


ヒィッ


ぽちゃんっ


あ"ーーーーーーーーーー!!


あまりにびっくりして、私は貝を手放してしまった。


やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい
どうしようーー
息子の達成感に満ちた顔が脳裏をよぎる。
諦めるな!まだ私の足元に貝が見えているぞ!
ありがとう透明度!

「Yくーーーーん!貝落としちゃったー!!」

彼は、私の声に気がつき、「どこ!!」と言って、私が指差すところに素早く潜り、手を伸ばして貝を取ってくれたのである。


え、めっちゃかっこいいんですけど。
惚れてまうやろ。



「ヤドカリじゃん!」


と、息子。

バイ貝の中に、ヤドカリ住んでた。
びっくったー。


驚いている母をよそに、テンション爆上がりの息子。


なんだか、たくましくなったね。


1年前、学校に行けなくなって弱りきった息子が嘘みたいだ。


目の前の息子はエネルギーに満ちている。
自信と安心の貯金が貯まってきたのかな。

自然の力ってやっぱりすごい。
息子に力をありがとう。

この笑顔が見たいから、やっぱり来年も再来年も海水浴に来ようって思う。
つま先立ちで頑張ろうって思う。

成功体験をたくさん積んで
自信という貯金をもっともっとたくさん貯めて
心をどんどん強くして

一歩踏み出す力に変えていってほしい。

勇気を出して、自分の力で目標達成できたことは、息子にとって大きな力になったはず。

そして、母と海で手を繋ぎながら泳いだこと、忘れないでほしい。


ホンドオニヤドカリ
こんなん出てきたのよ




母がぽちゃんって貝を手放したことは、忘れてもいいよ。

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