僕、お札になりたい
たまには、次男のことを綴ろうかと思う。
次男は只今、5歳(年長)。
一筋縄でいかねぇ繊細兄貴とは違い、んまー穏やかマイペースboyで、ほんとに助かっている。
そんな次男が最近どハマりなこと。
新札作り
次男のハマりポイントが未だによくわからない。
きっかけは、夏休みに市民プールに行ったとき、お釣りに北里柴三郎の千円札が混じっていた。初めて新札を手にした私は興奮して、
「おお!新札だ!」
と、叫んだ。
すると、次男が、
「見せて見せて!!おおーーーー!!!!」
と、知らないくせに一緒になって興奮してくれた。
帰宅するとすぐに、「さっきの新札見せて」と言ってきた。
私はお財布から北里柴三郎千円札を次男に手渡すと、
「新札描きたい」と言い出した。
お絵描き帳にお札サイズの線を描いてあげると、そこにお札を見ながら絵を描き出した。
初めて描いた北里柴三郎千円札
新札の画像検索をして見せてあげると、北里柴三郎だけではなく、他の新札も要求してきた。
しかし、私のお財布には野口英世、樋口一葉、福沢諭吉しかなかったので、それで勘弁してもらった。
一生懸命お札たちを見ながら描く姿が我が子ながらめちゃくちゃ可愛い。
「なんかなぁーー赤ちゃんみたいになっちゃったぁぁぁ」
と言うので見に行くと、
諭吉が
どこかの小僧みたいになっていた。
可愛すぎて笑っちゃいそうだったけど、笑うと拗ねるので
「おおお!!!諭吉が若返ったね!」
と、絶賛すると
「そうかなぁ」
と、嬉しそうに照れ笑いしていた。
「お父さんとお母さんもお札の顔だけ描いて」
と言われたので、私たちも挑戦してみた。
夫が、うますぎるんですけど。
次男がお札を眺めながらつぶやいた。
「僕もお札になりたいなぁ」
可愛いすぎるんですけど。
「◯くんだって、何か偉業を成し遂げれば、お札になれるかもよ!!」
と言うと、
「えっそうなの?!」と言いながら、憧れの眼差しでお札を握りしめていた。
先日、銀行からお金をおろすと、渋沢栄一の一万円札が混じっていた。
ッシャーーーーーーー!(ガッツポーズ)
次男の影響なのか、私のテンションもかなり上がった。
帰宅してすぐに
「渋沢栄一の新札ゲットしたよーー!」
と、次男に報告すると
「ええーーーー!!マジでーーー!!」
と、大興奮。
「お母さん、お金出して!描きたい」
と言って、渋沢栄一をさっそく描き出した。
その日の夜、お風呂から出た次男を迎えにいくと、
「渋沢栄一だって」と、夫の声。
そういえばいつもと分け目が違う。
ちっこい渋沢栄一の体を拭いていると、栄一は言った。
「あとは、梅子だけだな」
私は、このちっこい渋沢栄一のために必ず梅子をゲットしてくると、心に誓った。
作った新札は次男のお財布に入れてあるが、もう作りすぎて溢れかえっている。
整理していたら、出てきた。
どこにも出回っていない幻のお札が。
これ、夫やん。
夫が、しれっと自分のお札作ってた。
どうやら、10万らしい。
いつまで続くのか、次男のお札ブーム。
とりあえず、母が梅子をゲットするまでは続いてほしい。