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離れるとよく見える
白内障はお年寄りの病気だと思われがちですが、30代で発症する若年性の白内障もあります。
その多くは、アトピー性皮膚炎で使用したステロイドの副作用や生活習慣による乱れが原因です。
白内障は、手術で回復するとはいえ、根底には心の問題があります。
進行を早めているのは糖化ですが、体の器官は常にバランスをとっていますから、水晶体の透明度が回復しても生活習慣を改めなくては次の症状が起こる事に気づく必要があります。
そのためには、目がなぜ二つあるのかを知ることが最初の一歩です。
さて、目が二つあるのはなぜでしょう。
片目を手で覆うと、立体的に見えていた景色が絵に描いたように平面に見えると思います。目が二つあることで、立体的に俯瞰的に見ることが出来るのです。
しかし、その目の機能を現代は正しく使わなくなっています。スマートフォンやパソコン画面に集中し、近視感的にみているため肩こり、頭痛の人も多くなりました。
また、目先のことばかりに捉われ、対症療法ばかりしているのも正しく物事を判断できない、近視感的なものの見方です。
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そのような見方は常に不安や恐怖を伴います。
そうすると、血糖値が上昇する思考パターンを繰り返してしまうのです。
視力が回復する時
私は昔、眼科に勤務していたことがあります。とても良心的な眼科医でしたのでメガネやコンタクトレンズの度数を合わせる時には何時間もかけて度数を選んでいました。それは、出来る限り患者様に肩こりや頭痛がないようにするためと、本当の視力を知ってもらうためです。
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仮のレンズをかけて遠くを見たり、近くを見たり、病院の外に出かけたりして1時間以上自分の視力と向き合いますが、ほとんどの患者様は来院する前に使っていたレンズの度数よりかなり弱いレンズでもはっきり見えて、納得して病院を後にしました。
私たちの目の水晶体は凸レンズなので左目から入った光は右に、右側から入った光は左の網膜に映ります。これでは、視覚としてみた情報が
脳に送られたときに混乱してしまうために神経が交差しています。こうして整理された情報が脳に送られるようになっていますが、その意味は奥行きを知覚するためなのです。
このような複雑な視覚情報を整理するには時間がかかります。
人を見る時も近視感的に見るより、遠くから見る方がその人の本当の姿がわかります。
私たちは近くにいる人ほど、ありがたみを忘れてしまいます。
夫婦も時には離れてみるとお互い本心に気付けるかも知れませんね。
視力低下は自然なこと
不安や恐怖の感情を持った人ほど白内障など目の異変をともないやすいのですが、これは眼科医の研究でも明らかになっているそうです。
しかし、ネガティブ思考があるからこそ、命の危機を回避できることもあります。近年は高齢者の車の事故も多いですが、目が見えにくくなって運転免許を返納した方もたくさんおられます。そのおかげで事故を間逃れて命を長らえ、人に頼るという自分の弱さに向き合えると思います。
更年期は気づきの時ですから、こうしてどんどん色んなもの、人、 必要だと思ってきたことから離れてみると、本質がみえてきますよ!