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お茶会へ

私の中でなにかが弾けてから、

外へと意識が向く日が続いている。

今日は、近所の大学の留学生たちによるお茶会に
ひとりで参加してきた。

数年前から知っていたけれど遠巻きに見ていたお茶会にいざ。


写真を撮る前にお茶をちょっと飲んでしまった


台湾式のお茶は、道具が可愛らしい。

縦長の器は聞香杯(もんこうはい)といい、

香りを楽しむためだけのものだ。

この日は、紅茶と烏龍茶の二種類がふるまわれた

くるみとなつめの入った平たいお餅のようなお菓子をいただきながら

台湾人留学生たちとのおしゃべりを楽しむ。

大きなテーブルが二つ用意されていて、

私の座ったのとは別のテーブルからは

女の学生さんが流暢な日本語を操りながら

台湾の土地や、茶葉が取れる有名な山、お菓子の説明をするのが聴こえくる。

とても盛り上がっている一方、

こちらのテーブルの学生さんはあまり積極的に話すタイプではなさそうで、少しはにかんでいる。

以前ならあっちのテーブルが良かったな、と思うところだったけれど

私も年を取って図々しくなり「そんならこっちから話しかけるまでよ」とばかりに、

半ば母のような気持ちもあり、この学生さんを質問攻めにしてみる。

学校で何を勉強していますか? 

ー経済です。たまに日本語が難しいなと思うときがある。

日本語上手ですね、台湾でずっと勉強していたの?

ーいいえ。アニメや漫画を見ていたくらいです。

(アニメと漫画で‥!言語習得能力すごいな)

日本で勉強が終わったら帰国するんですか?

ー日本に残って就職したい。

そうなんだ。どうして?日本に残るメリットは?魅力ありますか?

ー台湾より給料が高い。笑
台湾は理系の就職先はたくさんあるし、
給料もいいけれど、文系の仕事は本当にないです。

ちなみに台湾茶は、よく飲んでいるの?

ー実はそんなに飲んでいないですね。お母さんたちは飲みますけど‥若い人はタピオカミルクティーの方がすきです。この茶会にも台湾の先輩に助っ人を頼まれて来たから、お茶のことに詳しいわけじゃない。色々聞かれると正直わからない。

そうだよねえ。

私もその昔、留学生の前でお茶を点てたことがあり
まるで「日本代表」みたいな顔をしていたけれど
詳しく聞かれると困るなーと思ったりもしていた。

でも、みんなが興味津々で目を輝かせて茶道を楽しんでくれることがうれしかったっけ。

知らない世代の知らない価値観に触れていると
自分の細胞も活性化して、日常に戻っても優しくいられる。

この茶会には、別室に表千家の茶道を楽しむ席もありそちらにもしっかり参加。

台湾の明るくて自由な茶会も良いけれど
日本の様式美も捨てがたい。

小学校中学年くらいの女の子たちが
和服でお点前の手伝いをしている姿はこの席の華だ。茶席すべての均衡が存在している。


表千家の茶席のお菓子の名は「木の子」。なかは餡こ。
お品書きを見てどんなのが出てくるのかと思ったら
ほんとに見た目キノコ



今日の聞き取り
金刚石 jingangshi /ダイヤモンド
硬度yingdu /硬さ
作弊zuobi/カンニング
盯ding /目をつける
寻求xunqiu/求める

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ミカジロウ
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