「柔らかいところをさわる」ということ

わたしはわたしの人生を「最高の暇つぶし」にしたいと思って日々生きています。

それは「死ぬまでの暇つぶし」という言い方も出来たりするけれど、死という概念が進化によってなくなる未来の事も近くに感じています。なのであえて「最高の暇つぶし」という言い回しをします。

今日はすこしパーソナルなお話をしようと思います。近くて隠しがちなオナニーについてのお話です。
わたしは美大生としての生活を終え、ずっと夢だったオナニー業界で就職をします。

「オナニー業界」というと誤解を受けたり偏見のまなざしで見られたりすることも多いのですが、わたしは「人類は絶滅するまでオナニーをし続けるだろう、最後まで必要とされるのはきっとこの業界」だと考え、アダルト産業の中でもグッズ業界への進路を決めました。

今の日本で若い女の子(自分で言うのもなんだけど)がこの業界にいることは、恥の概念や危ないといった理由で喜ばれることではないし、就職活動を通してもかなり狭き門だったなと感じました。

日々の生活や制作を通して、オナニーという行為も世代によって解釈がかなり違っていると感じました。
わたしたちの世代にとってオナニーは「することが当たり前」くらいの価値観のものだけど、父や母くらいの世代の方と話すと、オナニーは「パートナーのいないさみしい人がする浅はかな行為」という印象がありました。そこにはマッチョな男性社会のまなざしを感じました。

小さい子供でも不安を感じた時に自分の性器を触ってしまう、それくらい当たり前の欲求としてわたしは捉えているけど、オナニーに対して世代や性別の違いでいろいろなまなざしがあり、その中にはジェンダーの問題も根強く残っていると感じました。

わたしが今こうして性について真面目に考えていることも、もしかしたら全然伝わらないのかもしれません。なぜならわたしの記号は「若い」「女」であり、それが「性」の話をしているからです。好奇なまなざしの対象になるだけなのかもしれません。

見る対象はいつも「男」で、「女」は見られる対象という関係性や価値観が現在の日本ではごく当たり前のことになっているのだと感じます。
(当たり前になってしまっている価値観を今すぐ全て変えたいわけではない、ただ時代は変わってきているので他者や物事を柔軟に受け入れ、しなやかに変化していく心の持ちようが大事だと感じます。)

わたしは美大にいた6年間で近くて隠しがちな行為のなかに現代社会が抱えるたくさんの課題を見つけることが出来ました。
わたし自身、課題が多いほうが熱中できるタイプなのできっと楽しんで仕事をすることができるでしょう。それこそ最高の暇つぶしになります。

そして自分が思ってる以上に仕事で業界故の嫌な思いもたくさんするでしょう。
そんな時には、いつも優しく見守ってくださり支えてくれた先生方や友人、だいすきな先輩や後輩を頼りにするかもしれません。これからも展示や遊びなど楽しいことに気軽に誘ってもらいたいし、わたしもガンガンお誘いしますね。
いつも元気すぎるわたしですが、これからもよろしくお願いいたします。

2018.04.02 mika hashimoto

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